燃料噴射装置のメンテナンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 23:08 UTC 版)
「燃料噴射装置」の記事における「燃料噴射装置のメンテナンス」の解説
インジェクターはキャブレターに比べて経年劣化や長期放置による不具合の発生は少ない。そのためバッテリーを上げない限りはほとんどの場合始動や通常走行に支障が出ることはないといえる。 しかし、下記の要件によりエンジンの初期性能は次第に発揮できなくなってくるため、旧式化した車両を維持する際には各項目につき個別のメンテナンスは必要になる。 燃料ポンプやプレッシャーレギュレータの経年劣化による燃圧の乱れ インジェクター内のフィルター詰まりによる噴射量の低下 インジェクターと燃料パイプの接続部のOリング劣化による燃料漏れ インジェクターのプランジャーへの異物噛み込みによる燃料漏れ インジェクターのスプレーチップ部の樹脂カバー破損による噴射パターンの乱れ O2センサーやエアフロメーターの故障や汚損による噴射制御の乱れ これらの経年劣化のうち、燃料ポンプやエアフロメーターに起因するものはエンジンの始動困難など、その車両の円滑な運行に重大な支障をきたす恐れがある。また、インジェクター本体に起因するものは特にMPI形式の場合、各気筒に供給される燃料の量にバラツキが生じる直接の原因となるため、アイドリングの不安定や低回転域のトルクの低下などの要因となる。基本的には不具合が生じたインジェクターは新品に交換するしかないが、2000年代前後から超音波洗浄機を用いてインジェクターの噴射パターンの改善や噴射量の均一化を行うサービスも登場してきている。
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