無名の島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 16:41 UTC 版)
2012年、ロシアは樺太および千島列島にある無名の島に対して命名を推進する地域プログラム「サハリンとクリル列島の地図の名称」を立ち上げた。このプログラムの下、ロシア地理学会(英語版)の海軍調査隊が2012年9月5日から7日にかけて色丹島東部の太平洋岸にある無名の小島3か所を訪れた。これらの島にが名前が付与され、2012年9月3日のロシア地理学会サハリン支部の会合で承認された。1つ目は1945年の千島上陸作戦(英語版)を指揮した海軍少将アレクセイ・グネチコ(ロシア語版)にちなんで名付けられたグネチコ島。2つ目はロシアの人気テレビ番組で40年間にわたって司会を務めた物理学者セルゲイ・カピッツァ(英語版)にちなんで名付けられたカピッツァ島(ロシア語版)。3つ目は元サハリン州知事イーゴリ・ファルフトジノフにちなんで名付けられたファルフトジノフ島(ロシア語版)。島の高さはそれぞれ海抜約30メートルであった。グネチコ島とカピッツァ島には特別のカプセルが設置され、ロシア国旗とサハリン州旗(英語版)が掲げられた。 2014年、モスクワ国立測地学・地図学大学(ロシア語版)はロシア地理学会(英語版)支援を受けて、小千島列島にある多数の無名の島を訪問し、地名を提案した。秋勇留島北東のペチャルニイ岬の沖の島にはデレビヤンコ島(ロシア語版)という名が付けられた。 2015年6月11日、サハリン州下院はロシア地理学会サハリン支部による命名提案を承認した 。対象はサハリン州域内の多数の地形であり、小千島列島のグネチコ島、デレビヤンコ島、カピッツァ島、ファルフトジノフ島などが含まれた。連邦国家登記・土地台帳・地図製作局(英語版)もまた提出された書類を審査し、承認した。 ロシア首相ドミートリー・メドヴェージェフは2017年2月8日に千島列島に属する無名の5島に対する命名を認める法令に署名した。命名されたのは小千島列島のデレビヤンコ島、ファルフトジノフ島、グネチコ島であった。命名には大千島列島のグロムイコ島とシェチーニナ島も含まれた。領土問題で帰属を争っている日本は2017年2月14日に外交ルートを通じて懸念を伝えた。
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