災害医療用資機材の備蓄と開発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 11:57 UTC 版)
「災害医療」の記事における「災害医療用資機材の備蓄と開発」の解説
災害医療用の資機材は、日頃から使い慣れている物が良いが、実際の災害時には停電などの可能性を考慮しておかなければならない。また、院内だけではなく屋外での使用も想定しておく必要がある。そのため、選定に当たっては以下の条件を満たすものが望まれる。 持ち運びが楽でコンパクトである 頑丈(丈夫)で消毒が簡易である コンセントなどの外部電源が無くても、充電池など内部電源で使用できる(但し 専用バッテリーは互換性が無いため好ましくない。肝心のバッテリーが切れたらガラクタになってしまい、災害時には被災地でも一般的な支援物資として入手が比較的容易な乾電池や、USB端子で相互に充電可能なモバイルバッテリーとの互換性が無いのは不便) 価格が比較的安価である 最近では、小型のものや使い捨て(ディスポ)式のものなど、色々と開発され、DMATなどが装備しているが、備蓄の絶対数が少なく医薬品や酸素ボンベなども調達や管理・耐用年数(薬剤の場合は有効期限) などの点で問題もあり、まだ十分とはいえない。各医療機関では、ローリング・ストックなどの工夫をしながら災害に備えている。 災害拠点病院ではない一般病院や有床診療所・介護施設などでも、災害時に備えて準備しておきたい医療機器として主なものは以下の通り。 酸素ボンベ一式(予備ボンベ・減圧弁・流量計・加湿瓶・酸素マスク など) 人工呼吸器(アンビュバッグ ・・・外来に置いてあるもので良い) 気道確保セット (喉頭鏡、気管チューブ、マギール鉗子、エアウェイ、その他 ・・・外来に置いてあるもので良い) 患者モニター (無い場合は、パルスオキシメータ、家庭用血圧計、携帯用小型心電計 を組み合わせれば、安価で代用可能。全て乾電池で動作する) AED(待合ロビーや外来に置いてある一般向けの物で良い) 吸引器 (電源が無くても使用可能な足踏みポンプ式の製品が各社から安く出ている) 衛生材料 (外傷用のもの ・・・外来に置いてあるもので良い 骨折時の副木などは雑誌や古新聞、ガムテープで代用可能。) 医薬品 (外傷用のもの ・・・外来に置いてあるアクリノール液や白色ワセリン、手指消毒用のアルコールスプレー等、一般的なもので良い) ストレッチャー (無ければ、担架でも良い) 携帯式エコー装置 (ずいぶん小型のものが出ているが、若干 値が張る) など。
※この「災害医療用資機材の備蓄と開発」の解説は、「災害医療」の解説の一部です。
「災害医療用資機材の備蓄と開発」を含む「災害医療」の記事については、「災害医療」の概要を参照ください。
- 災害医療用資機材の備蓄と開発のページへのリンク