浮世絵の模写
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/20 08:10 UTC 版)
「フィンセント・ファン・ゴッホの模写作品」の記事における「浮世絵の模写」の解説
ゴッホは、パリ時代の1887年、3点の浮世絵を模写している。彼はサミュエル・ビングの店で多くの浮世絵を目にする機会があった。 渓斎英泉の浮世絵は、「パリ・イリュストレ」誌1886年5月号(日本特集号)の表紙に、左右の向きが反転した状態で複製されたものである。画面下の睡蓮の葉に乗るガマガエルと緑の蛙は、二代目歌川芳丸の「新版虫画」から、画面左奥の2羽の鶴は、佐藤虎清からとっている。 広重の「亀戸梅屋舗」の模写は、空の赤と地面の緑の対比を原作品より強めている。さらに、赤茶色の枠で囲み、その枠に、他の版画から拾った「新吉原」、「大黒屋錦木江戸町」などの文字を書き入れている。 「大はし あたけの夕立」の模写も、緑と赤の縁で囲むことによって補色の効果を強めている。 模写作品備考モデル作品備考 ゴッホ「ジャポネズリー:おいらん」1887年9月-10月、パリ (F373) 渓斎英泉「雲龍打掛の花魁」を掲載した「パリ・イリュストレ」誌1886年5月号 ゴッホ「ジャポネズリー:梅の開花」1887年9月-10月、パリ (F371) 歌川広重・名所江戸百景「亀戸梅屋舗」 ゴッホ「ジャポネズリー:雨の橋」1887年9月-10月、パリ (F372) 歌川広重・名所江戸百景「大はし あたけの夕立」
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