活用の種類と数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 13:47 UTC 版)
古代ローマ人による動詞の分類はヴァッロ(紀元前1世紀)の頃に始まり、その初期には、2人称単数の語尾がa, e, iのどれになるかに着目して活用を三つのタイプに分類していた(紀元後4世紀のドナトゥス、"coniugationes verbis accidunt tres: prima, secunda, tertia"、「動詞の活用は三つに分かれる。第1、第2、第3」、"there are three different conjugations for verbs: the first, second, and third")。これに対し、サケルドス(en)(紀元後3世紀)、ドシテウス(en)(同4世紀)、プリスキアヌス(同500年頃)は四つのグループを識別していた。 近代の文法学者も通常、四つの活用パターンを採用しており、識別には能動態現在不定詞(または、受動態現在不定詞)の語尾が-āre, -ēre, -ere, -īreのどれになるかに着目する。つまり、第1活用:amō, amāre(「愛する」、"to love")、第2活用:videō, vidēre(「見る」、 "to see")、第3活用:regō, regere(「支配する」、"to rule")、第4活用:audiō, audīre(「聞く」、"to hear")の分類となる。この他に、capiō, capere(「つかむ」、"to capture")のように第3活用と第4活用が混ざった混合型の活用パターンもある。 規則変化の動詞は上記の四つのどれかに分類されるが、この他にわずかながら不規則活用の動詞も若干あり、その中でも重要性の高いものが英語のbe動詞に相当するsum, esse(「~である」、"to be")である。その他の種類として、異態動詞(deponent verb)と半異態動詞(セミ異態動詞、semi-deponent verb)(=語形は受動態だが意味が能動の意味になる動詞)、欠損動詞(defective verb、=ある時制の活用形を欠いている動詞)がある。
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