比喩による侮蔑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 09:30 UTC 版)
ゴミ・クズ・カス・クソ・糞・ウンコなどは、それぞれ一般的に価値が低いとされるもので、それを他の人や物に対する代名詞として使うことで、それらへの侮蔑表現として通用する。日本語以外でもほぼ同様である。例えば、英語Shit(糞)は侮蔑的要素が強い卑語である。 動物名に因んで、動物に喩えて、性格的特徴や身体的特徴を表現する侮蔑語がある。英語圏(特に米国)に於いては、ニワトリ(チキン)は臆病者を表し、相手をチキンと呼ぶことは臆病者とののしる意味がある。中南米に於けるヤギも同様である。 日本語では、野菜の名前が侮蔑表現として機能することがある。たとえば足が太い人に対しての大根(もともと色白の足を褒める言葉だったが、後に太い足を侮辱する言葉になったとされる)・侮辱語の一つであるおたんこ茄子(「オタンコナス」で1つの言葉、江戸時代の花魁の符牒で「お短小茄子(=小さな男性器)」という侮辱から発生した、という説がある)・色白や細身の男へのモヤシ(っ子) などがある。 存在を疎ましく感じる者、または見下すときに、有害なもの、病気を引き起こしたり汚染や公害の原因となるものに例えることがある。2003年、水戸家裁下妻支部での裁判で、裁判官が「犬のうんこも肥料として使えるのに、暴走族はリサイクルできない産業廃棄物以下」という発言があった。
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