機関要員
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 08:18 UTC 版)
艦艇の機関・被害対処に関する職務を担当する。扱う機器や職務内容から、ボイラ技士や危険物取扱者、高圧ガス取扱責任者等の公的資格が取得しやすい。 機械員 - 主機関、発電機等の操作、整備、機関に付随する補機や艦内生活用ボイラ等の操作、整備、搭載艇運航時の機関員業務、燃料油や潤滑油の取り扱いの業務を行うほか、応急班員として機関室等の浸水・火災対処も担う。扱う機器により、以下に分類される。蒸気員(ボイラ員・汽機員) - 蒸気タービン主機の水上艦艇において、メインボイラ(罐)やタービン、復水器等の操作、整備、燃料油や潤滑油の取り扱いの業務を行う。2020年現在においては、蒸気タービン主機の艦艇は存在しないが、とわだ型補給艦には蒸気タービン動力貨油ポンプが使用されているほか、陸上基地には停泊艦艇への供給・基地内の熱源用として大型ボイラが備えられていることが多く、蒸気員の技能が必要とされる環境があるため、少数ながらそこに配置されている。しかしながら、今後新規での育成は行われないと考えられる。 ガスタービン員 - 水上艦艇において、ガスタービン主機、ガスタービン発電機の操作、整備、燃料油や潤滑油の取り扱いの業務を行う。 ディーゼル員 - 艦艇において、ディーゼル主機、ディーゼル発電機の操作、整備、燃料油や潤滑油の取り扱いの業務を行う。潜水艦にも乗り組むことができる。 電機員 - 発電機の保守管理及び電機機器全般、艦内電線の整備、電気的修理・被害対処を担当する。蛍光灯や電池までも受け持っている。電子整備員との住み分けとして、動力や照明などの「電機」を主に担当し、他には武器に関連しない機器も担当する。潜水艦にも乗り組むことができる。 応急工作員 - DC(ダメージコントロール)とも呼ばれ、攻撃を受けた際の艦体の被害極限(防火・防水・船体応急修理等)を担当しており、応急班員の分掌指揮を行うほか、工作作業(金属加工・木工加工・溶接作業など)や真水の管理も担っている。また、CBRNE対処も中核的に実施する。
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