機関誌「人文地理」
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『人文地理』(じんぶんちり、英語: Japanese Journal of Human Geography)は、人文地理学会の機関誌。人文地理学全般を網羅した学術雑誌は日本国外では珍しい存在である。論文は「論説」・「展望」・「研究ノート」・「文献解題」に分かれ、年に1度「学界展望」を掲載している。投稿者は20代が44.7%、30歳が31.1%を占め、若手研究者が多い。課題として、中堅以上の研究者の投稿論文が少ないこと、日本語主体であるため、国際的な評価を得ているとは言えないことが金田章裕によって指摘されている。 1948年(昭和23年)6月に創刊し、2020年(令和2年)5月現在、72巻1号まで刊行している。刊行当初は季刊であったが論文の増加により、第4巻から隔月刊となった。ただし、第68巻(2016年)からは季刊に変更された。また刊行当初は経済的基盤がなかったため、一般読者を取り込もうと地理教育を中心とした誌面構成を試みるも失敗、また印刷会社の破産によって損害を被るなど不安定であったが、柳原書店から刊行することになってからは、高等学校用の教科書『人文地理』の発行などを通して財政基盤を整え、純粋な学会誌へと成長していった。1978年(昭和43年)には懸案であった『人文地理』の大型化が実現し、雑誌サイズがB5版となった。
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