格子振動
格子振動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/09 01:43 UTC 版)
格子振動(こうししんどう、英語: lattice vibration)は、結晶中の原子が、それぞれの安定な位置(格子点)の周辺で行う微小な振動である[1]。固体における熱の一部は、この格子振動に由来しており、ある固体の温度が高い時、その個体における格子振動の振幅が大きいことを示している[1]。
- ^ a b 第2版,世界大百科事典内言及, ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典,デジタル大辞泉,精選版 日本国語大辞典,世界大百科事典. “格子振動とは”. コトバンク. 2021年7月1日閲覧。
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- ^ Mattuck, R.. A guide to Feynman Diagrams in the many-body problem
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- ^ Donovan, B.; Angress, J.. Lattice Vibrations
格子振動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 22:01 UTC 版)
詳細は「デバイ模型」を参照 同様な問題は、固体内の格子振動でも見られる。古典統計力学によると、線形近似の下で、各原子が平均して 3kBT だけのエネルギーをもつことになるので、固体のモル比熱は 3kBT × NA = 3R ということになるが、低温になるにつれて、実際の比熱はこれより著しく小さくなり、絶縁体の結晶の例では、比熱が低温では温度の三乗 T3 に比例していることが知られている。これも格子振動を量子化することによって見事に説明される。
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格子振動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 22:43 UTC 版)
ペルティエ素子などの半導体を用いたヒートポンプ機器では電流を熱電素子に流すことにより素子内部に格子振動を人工的に引き起こして熱移動を行う。主に精密な温度管理が求められる医療用機器や小型の冷温庫に用いられる。
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