結晶の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 08:59 UTC 版)
周期的境界条件はしばしば並進対称性をもつ系を考察する場合に用いられる。 例えば単位胞の大きさが a {\displaystyle a} 、系の大きさが L {\displaystyle L} である1次元の結晶を考える場合に、波動関数 Ψ {\displaystyle \Psi } に対して次のような境界条件が課せられる。 Ψ ( x ) = Ψ ( x + L ) {\displaystyle \Psi (x)=\Psi (x+L)} この時 L {\displaystyle L} は a {\displaystyle a} の整数倍で無くてはならない。これをボルン=フォン・カルマン境界条件という。 L = n a ( n = 1 , 2 , … ) {\displaystyle L=na\quad (n=1,2,\dots )} 周期的境界条件を課すことで、波動関数を L {\displaystyle L} の間で自乗可積分にすることができるため規格化できるようになる。 このような人工的な境界条件の設定は表面での関数に対する拘束が、考察の対象である関数の大域的な性質に寄与しないであろうと考えられる場合によく用いられる。そのような仮定は L → ∞ {\displaystyle L\rightarrow \infty } の極限の考察と組み合わせられることが多い。
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