結晶に関する議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 06:26 UTC 版)
写真にあるものは雪花状の氷であり、雪や霜と同様に「気相成長」によって生じた、つまり種となる氷に周辺の水蒸気がくっついてできたものである。あるいは「小さな霜」といえる。結晶の形は中谷宇吉郎が研究した雪の結晶形の成長条件に従って、雪花状に成長するかどうかは温度と水蒸気量で決まる。形こそ雪花状であるが、雪や霜がそうであるように、分子構造は普通の氷と同じである。 また、藤倉珊は『トンデモ本の世界T』において、同じく中谷宇吉郎の研究を取り上げチンダル像による負結晶(逆結晶)別名「ウォーター・フラワー (Water Flower)」とする異説を唱えている。水の結晶と称される写真に、チンダル像ができる際、水蒸気によってできる穴と同じようなものが見える。「シャーレに水を分け、氷点下で凍結し、顕微鏡で視る」という撮影過程の中で、顕微鏡の落射照明により氷が融解するなどと指摘し、結晶の写真の美しさは、氷の融解する過程においてタイミング良く負結晶ができる瞬間の写真が撮影できるかどうか、つまりシャッターチャンスの妙味だとしている。 ただし、藤倉珊と同じと学会の会員で物理学者の菊池誠は、写真に写っているのは気相成長でできた普通の結晶であり、チンダル像だとする藤倉の説は誤りであると指摘している。
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