トンデモ本とは? わかりやすく解説

トンデモ本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/06 13:44 UTC 版)

トンデモ本(トンデモぼん)とは、藤倉珊が「余桁分彌(よけた ぶんや)」の筆名[注 1]で発表した一連のエッセイ[1]で提唱した概念

概要

「著者の意図とは異なる視点から楽しむことができる本」という意味で、転じて疑似科学(似非科学)との評価を受けている事象を真正の科学であると主張したり、陰謀論オカルトを本気で主張している本、さらには単にでたらめ、即ちとんでもない内容の本の意味などで使われる。

1992年に、トンデモ本に関する「と学会」が結成され、エンブレムには「THE ACADEMY OF OUTRAGEOUS BOOKS」の文字が記されている[注 2]

1992年~2016年の間に日本トンデモ本大賞を選定してきたが、公式見解は「トンデモの存在は自由な社会の証明」であるとし、「内容あるいは著者の思想価値観倫理的な問題がある本は「賞をあげたくないので」ノミネートしない」としており、「笑えたり楽しんだりできない場合はトンデモ本の定義からはずされる」とのこと。その例として、人の不幸をすべて前世の悪行の報いとみなす前世本や、誤った出産法を提唱して新生児の赤ちゃんを死亡させたカルト系育児セミナー代表の著作や、近々大規模テロがあると主張するなどの物騒な内容の本を挙げている[2]

トンデモの概念

論証もされていない仮説を、飛躍した論理で主張したもの」を指すことが多い。具体例としては、UFO超能力超常現象ユダヤ陰謀論に関するものなど、いわゆるオカルトや疑似科学が該当する。こうした背景には、と学会メンバーが自分たちの「観察対象」となる人たちを指して「トンデモさん」、そうした人たちの論理を「トンデモ説」と呼ぶなど、この言葉をそちらの意味に近い形で転用していることがある。

また、オカルトや疑似科学に限らず、杜撰な考証によるフィクションなども含まれる。例えば門田泰明の『黒豹スペース・コンバット』、志茂田景樹の『戦国の長嶋巨人軍』、大藪春彦の『餓狼の弾痕』などの有名作家による小説なども、「荒唐無稽な設定」や「小説としての破綻」を理由にトンデモ本とされている。

脚注

注釈

  1. ^ 『日本SFこてん古典』の作者、SF作家横田順彌の名のもじり
  2. ^ 「OUTRAGEOUS」は「乱暴な」「不法な」「けしからぬ」あるいは「あきれるほどの」の意味。

出典

  1. ^ 後に『日本SFごでん誤伝』 TDSF、1989年 に収録。
  2. ^ と学会(編)『と学会白書 Vol.1』イーハトーヴ出版、1997年.

関連項目

外部リンク


トンデモ本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/29 04:34 UTC 版)

オーウェン・バガ・フォレスター」の記事における「トンデモ本」の解説

監修書である『リンパティック・システム誕生』が、第14回2005年日本トンデモ本大賞ノミネートされた。同書での西洋医学常識無視した内容独特な人体構造図紹介されたが、票を集めることはできなかった。

※この「トンデモ本」の解説は、「オーウェン・バガ・フォレスター」の解説の一部です。
「トンデモ本」を含む「オーウェン・バガ・フォレスター」の記事については、「オーウェン・バガ・フォレスター」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「トンデモ本」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「トンデモ本」の関連用語

トンデモ本のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



トンデモ本のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのトンデモ本 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのオーウェン・バガ・フォレスター (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS