熱伝導
熱伝導
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/19 03:20 UTC 版)
熱伝導(ねつでんどう、英語: thermal conduction)は、固体または静止している流体の内部において高温側から低温側へ熱が伝わる伝熱現象[1]。
熱力学第二法則により熱は必ず高温側から低温側に向かう[1]。
概要
金属においては、
の2つの機構があるものと考えられており、電気の良導体は熱の良導体でもある(ヴィーデマン=フランツ則)。
通常の物質では伝導電子による寄与の方が大きいので、金属は半導体や絶縁体(フォノンが主要な熱伝導の担い手)よりも熱伝導性が良い。しかし、非常に硬いダイヤモンドではフォノンを介した熱伝導性の寄与の方が非常に大きくなる。
固体金属以外では、熱伝導性はその他の固体、液体、気体の順に悪くなる[2]。非鉄素材のゴムや樹脂の熱伝導性は悪いが、酸化アルミニウムなどを熱伝導性の良い金属素材を添加することで向上させることもできる[3]。
なお、固体と運動している流体の間の伝熱現象は熱伝達(convective heat transfer)という[4]。
熱の移動と物質移動(拡散)や電気伝導にはアナロジーが成り立つために化学工学では、伝熱や物質移動を扱う分野を移動現象論と呼んで、類似の取り扱いをする。
フーリエの法則
単位時間に単位面積を流れる熱流(熱流束密度)を J [W/m2] とし、温度を T とすると、分子論的熱緩和時間より十分長い時間(定常状態と見なせる時間)領域での現象に対して、熱流束密度 J は温度勾配 grad T に比例する。すなわち
熱伝導
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/02 06:38 UTC 版)
熱が温度勾配のある物質中を移動する(例えばコーヒーを入れたカップの外側がだんだん熱くなる)場合、移動の速度は熱伝導率と温度勾配に支配される。熱拡散現象とは異なる現象である。
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