株式会社フジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 15:22 UTC 版)
株式会社フジ(英: FUJI CO.,LTD.)は、愛媛県松山市に本社を置き、中四国エリアのスーパーマーケットチェーンを傘下に持つ企業。東証一部上場(証券コード8278)。 1967年(昭和42年)9月12日、広島市に本拠を置く、繊維卸売業の十和(後のアスティ、法人格はヨンドシーホールディングス〈4℃HD〉)の小売り部門として、全額出資で愛媛県松山市湊町に設立した(フジ1号店、宇和島店の開店は同年10月6日)。広島市の会社が、あえて愛媛県に出店した理由は、親会社の十和が広島を中心にして中国地方に約2,000店の取引先があり、中国地方で小売業を行った場合に不安と不信を与える可能性があったこと、また、十和の商圏外で比較的輸送に有利な場所として、あえて愛媛県への出店になった。 フジの中国地方への本格進出は1980年代以降で、その方針は1978年(昭和53年)に決定したが、大手スーパーの進出で経営不振になっていた福山のスーパー『くらや』の支援として、フジ・十和・くらや共同出資で『ニューくらや』を設立し運営するなど、親会社の問屋と小売業に進出しようとする微妙な立場での中国地方での営業も行っている。 2018年(平成30年)10月12日に、イオン株式会社と資本・業務提携を締結。その後、2019年(平成31年)1月16日にイオン株式会社が株主からの譲受により当社株式の一部を取得した後、同年2月28日には株式会社アスティが保有する当社株式の一部がイオン株式会社へ譲渡。同年(令和元年)5月23日にはフジがイオングループのマックスバリュ西日本株式会社の株式の一部をイオンからの買付けにより取得した。フジがイオングループ入りしたことで、先にイオングループ入りしていたライバルのマルナカ(2021年(令和3年)3月に山陽マルナカと共にマックスバリュ西日本へ合併)と合わせ四国でのイオングループの小売りシェアは他を大きく引き離してトップとなった。 また、2018年11月には当社が筆頭株主として保有していた4℃HDの株式全てを同社へ譲渡したことにより、長年株式会社アスティとの間にあった事実上の株式持ち合いの関係が無くなり、さらには、2019年2月28日の株式譲渡により株式会社アスティに替わってイオン株式会社が当社の筆頭株主となった。2022年3月1日に株式交換によりマックスバリュ西日本株式会社を完全子会社化して経営統合すると同時に、総合小売事業を吸収分割により株式会社フジ・リテイリング(株式会社フジ分割準備会社から同日付で商号変更)へ承継、持株会社へ移行した。この株式交換によりイオンの出資比率が過半数を超えたため、フジはイオンの子会社となった。
※この「株式会社フジ」の解説は、「フジ・リテイリング」の解説の一部です。
「株式会社フジ」を含む「フジ・リテイリング」の記事については、「フジ・リテイリング」の概要を参照ください。
- 株式会社フジのページへのリンク