松平周防守とは? わかりやすく解説

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三河松井氏

(松平周防守 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/27 07:29 UTC 版)

三河松井氏(みかわまついし)は、三河国幡豆郡発祥の松井氏。はじめ今川氏や東条吉良氏に仕え、後には徳川家康の家臣となった松井忠次とその一族をさす[注釈 1][注釈 2]駿河国遠江国守護大名戦国大名化した今川氏に早くから仕えた遠江松井氏信薫宗信に代表される)が代々遠州二俣城に居城したのに対し、三河松井氏は三河国幡豆郡吉良庄相場(饗庭)郷に居住し[注釈 3]天文期より吉良庄の領主東条家に仕えた。このうち松井忠次はこの吉良氏に姻戚関係を持った松平氏に帰属して東条松平氏の成立に寄与、その功績により徳川家康より松平称姓を許された。以後、忠次の系統が支族に至るまで松平を称し、松井松平家と呼ばれた[5]


注釈

  1. ^ 煎本増夫によれば、松井忠次の父忠直は、今川氏の重臣であった遠江松井氏の一族と推定、嫡子忠次は東条吉良家の養子とされた義春の家老であるとしている[1]
  2. ^ 『藩翰譜』において、新井白石も松井金四郎忠直を東条家の家人としている[2]
  3. ^ 相場(饗庭)小山田村の正竜寺に残る寺伝によれば松井氏先祖は松井山城守忠勝が永享12年(1440年)に当地に到り築城して当山祖慶に帰依し松井氏菩提寺としたといい、松井氏の墓がある[3]
  4. ^ 源満政の六代後裔源重行が源頼朝に仕えて山城国綴喜郡松井の地頭となり、その十二代後裔松井経之の二男松井宗之が三河国に移り、その四代後裔が忠直であったともいう。

出典

  1. ^ 煎本 1998, p. 173.
  2. ^ 新井 1967, p. [要ページ番号].
  3. ^ 平凡社 1981, §. 稠.
  4. ^ 堀田 1984.
  5. ^
    ……これより代々支族にいたるまで松平を称す — 『寛政重修諸家譜』 巻第373・清和源氏支流・松井の項の按文、[4]
  6. ^ a b 堀田 1984, p. 321.
  7. ^ 『寛政重修諸家譜』 巻第373・清和源氏支流・松井忠直の項[6]
  8. ^ 『寛政重修諸家譜』 巻第373・清和源氏支流・松井の項の按文[6]
  9. ^ 堀田 1965, p. 68.
  10. ^ 『寛政重修諸家譜』 巻第590・橘氏流・松井氏の項、按文[9]
  11. ^ 系図纂要 1991, pp. 371–381.
  12. ^ 小和田 1994, p. 246.
  13. ^ 「松井氏系図」[12]
  14. ^ 柴裕之「徳川氏の駿河河東二郡支配と松井忠次」『戦国・織豊期大名徳川氏の領国支配』2014年、 ISBN 9784872948844。(原論文は『戦国史研究』42号、2001年・45号、2003年)
  15. ^ 中島 1981, pp. 434–435.
  16. ^ 「松井石見守・松井八右衛門」(原典は『慶長見聞録案紙』)[15]
  17. ^ 名古屋市 1981, §. 松井忠通(石見).
  18. ^ 「諸士傳略稿」[17]
  19. ^ 名古屋市教育委員会 1968, pp. 549–550, 『士林泝洄』附録巻第126・断絶之家系丁之部・甚太郎衆・松井.
  20. ^ 「松井石見某」[19]
  21. ^ 名古屋市教育委員会 1968, p. 19.
  22. ^ 『士林泝洄』巻26・甚太郎衆・冨永の資里(伴五郎)項[21]
  23. ^ 今泉 1968, pp. 192–198, 第二章 第二節「家老五家」の牧野平左衛門の項.
  24. ^ 名古屋市教育委員会 1968, p. 559.
  25. ^
    松井金七郎某(後号牧野五兵衛)、仕牧野右馬允、領千石 — 『士林泝洄』第126・松井の項、[24]


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