木造日蓮坐像とは? わかりやすく解説

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木造日蓮坐像

主名称: 木造日蓮坐像
指定番号 3410
枝番 00
指定年月日 1989.06.12(平成1.06.12)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 彫刻
ト書
員数 1躯
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  法衣の後襟を高く三角にたてたいわゆる僧綱領【えり】とし、袈裟着け横被【おうひ】を背中から右肩にかけて膝前にたらし、左手経巻右手に笏(持物各後補)を執って坐る日蓮説法御影像である。
 材を用いた寄木造で、両眼水晶製の玉眼嵌入表面全面に布を貼り、サビ漆で地固めし、黒漆の上賦彩。袈裟横被牡丹菊花唐草文や羯摩・輪宝文は胡粉上金箔押しとしている。
 その堅実な技法丁重な賦彩は、明らかに都での製作を物語っており、安定感のある姿態造形着衣の自然な処理などに鎌倉期造像特色認められるが、その張りのある面貌表現には祖師像として理想化傾向あらわれており、鎌倉時代末期の作とみるのが妥当であろう
 日蓮宗における格別祖師信仰は、その在世時から日蓮御影造像促し、この宗の発展伴ってその遺例夥しい数にのぼるが、その古例意外に少なく千葉浄光院静岡妙法華寺画像の他、東京本門寺木彫像一躯が鎌倉時代遡る作として重要文化財指定されているにすぎない
 本門寺像は、像内銘により日蓮七回忌にあたる正応元年一二八八)に造立されたことが知られる基準作であるが、法衣のみで袈裟を表わさずに、実物袈裟をまとわせる、いわゆる着装像として造られたもので、やや特異な遺例といわねばならない
 これに対して、本像のように袈裟横被をかける形姿のものは、この種の説法形式像はもとより法華経開き持つ読経形式像を含めて後世ほとんど定型化されており、本像はその秀れた先駆的作例として注目される



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