早瀬美沙とは? わかりやすく解説

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早瀬未沙

(早瀬美沙 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/02 14:57 UTC 版)

早瀬 はやせ 未沙 みさ
超時空要塞マクロス』のキャラクター
初登場 『超時空要塞マクロス』第1話
「ブービー・トラップ」
作者 スタジオぬえ(原作)
アートランド(原作協力)
デザイナー 美樹本晴彦
土井美加
詳細情報
種族 地球人
性別
職業 軍人(オペレーター→艦長)
所属 地球統合軍
新統合軍
家族 早瀬隆司(父)
早瀬沙紀子(母)
配偶者 一条輝
子供 一条未来
出身 日本
テンプレートを表示

早瀬 未沙(はやせ みさ)は、1982年から1983年にかけて放映されたテレビアニメ超時空要塞マクロス』および、その関連作品に登場する架空の人物で、同作品のヒロイン[1]声の出演土井美加

物語の舞台となる宇宙戦艦SDF-1マクロスの航空管制主任オペレーター。士官学校首席卒業のエリートで、主人公のパイロット、一条輝の上官となる。つねに厳格な軍人としてふるまうが、心の内には優しさや弱さを秘めており、衝突しがちな輝とは物語が進むにつれ惹かれあう間柄になっていく。

物語中盤以降、徐々にキャラクターの深みを増し、仕事と恋に悩む年頃の人物像が明かされていくと、従来のヒロインにない等身大の魅力がファンの支持を得ていった。人気投票でも、1984年にアニメ雑誌『アニメージュ』の「アニメグランプリ」における女性キャラクター部門で第1位となった[2]

設定や物語を再構成した1984年公開の劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』では、いがみあう関係であった輝に対し、弱さをさらけ出して素直に愛を受け入れ、ひとりの優しい女性へ変わりゆくさまが丹念に描かれている。

設定・経歴

超時空要塞マクロス

日本出身[3]。100年前から続く軍人の家系に生まれた[4]。2009年時点で年齢は19歳[3]。身長168cm、体重45kg[3]。血液型はA型。父は地球統合軍提督の早瀬隆司、母は早瀬沙紀子。1990年3月3日に誕生し、生まれた未の刻(午後2時)と母親の一文字から「未沙」と名付けられた[5]。少女時代は利発で愛らしく、父の部下で、のちにSDF-1マクロスの艦長となるブルーノ・J・グローバル(当時中佐)にはことのほか可愛がられていた。のちに士官学校を首席で卒業する。

2009年、マクロスの主任航空管制官に任命され(コールサインは「ガンサイト1」)、ゼントラーディ軍との宇宙戦争(第一次星間大戦)に巻きこまれる。階級は中尉、のちに大尉

厳格な仕事ぶりから「首席の中尉は鬼より怖い」といわれ、自分を「おばさん」呼ばわりし、なおかつ反抗的なパイロットの一条輝とはしばしば口論になる[注 1]。堅物ぶりを親友クローディア・ラサールやオペレーターたちに茶化されても、つねに軍人としての使命優先を貫く。ゼントラーディ軍との戦いでは、ダイダロス・アタックの考案などの頭脳的な貢献でグローバル艦長の厚い信任を得る。輝に安全な場所から指示を出しているのを非難されたことで危険な偵察任務に志願するが、そのために輝たちとともにゼントラーディ軍に捕らえられ、異星人とのファースト・コンタクトを果たす。尋問では地球人とかけ離れた常識をもち、恋愛についても知らないゼントラーディ人の反応を探るため、輝に命令してキスをし、驚愕させる。脱走中には隠していた弱さを見せ、輝とも心を開きあうことになる。

宇宙規模の圧倒的な敵戦力を目の当たりにしたことや、初恋の人ライバー・フォン・フリューリンクに容姿が似た反戦主義者リン・カイフンの出現、ゼントラーディ軍の亡命希望者との接触を経て「異星人との和平」を模索しはじめ、父の早瀬提督ら軍上層部の強硬論に反発しながら共存の道をつむぐ役を務めることになる。その思いをともにする輝とは次第に惹かれあい、やがて軍人としてではない、本来の一面を見せはじめる。しかし思いを素直に表現できず、恋愛ではクローディアの助言に頼りがちになる。

和平実現に向けて軍の上層部を説得するため地球の統合軍総司令部へと赴くが、ゼントラーディ軍基幹艦隊との決戦は避けられず、父の意向によりマクロスへ戻ることも叶わず総司令部第47総合航空戦闘オペレーション・ルーム[7]に転属となる。基幹艦隊との最終決戦では、長年確執のあった親子の和解もむなしく父の戦死に際することになり、爆発崩壊しつつある総司令部から、戦線離脱した輝に救出されて終戦を迎える。

戦後は少佐に昇格し、マクロス艦内に新設された新統合軍の中枢司令センター主任として活躍。非番の日には輝の留守宅に上がりこみ掃除をするなどして甲斐甲斐しく世話をするが、寝室で輝が思いを寄せていたリン・ミンメイの写真を収めたアルバムを発見し[注 2]、嫉妬の思いを不器用なアピールで表す。同僚や部下たちはさらなる積極的なアプローチを図ることを後押しする。工場衛星奪取作戦においては未沙もそれに乗り、輝に対し、公衆の面前で自分とキスをするように命令する。のちにミンメイと再会した輝とはすれ違うようになり、2012年、輝との恋愛関係に悩み一度は退役を考えるが、グローバル総司令から人類宇宙移住計画の移民船初代艦長[注 3]に任命され決意を新たにする。マクロス・シティ防衛戦において、輝に自身の正直な気持ちを告白し、互いの思いを認めあい結ばれる。

超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか

超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』では士官学校首席、マクロスの主任航空管制オペレーターといった経歴や立場はテレビ版と同じだが、年齢は21歳、コールサインは「デルタ1」に変更されている。階級は大尉。ライバーとの関係は無言の回想がわずかに描かれるのみで、父親も登場しない。

土星宙域の戦闘で命令に従わず反抗的な態度を取る一条輝を軍人には向かないと考え、厳しく叱責して反感を抱かれる。輝が親しくなったアイドルのリン・ミンメイを連れて訓練機を無断使用した際には、ミンメイの兄カイフンを同行させて連れ戻しに向かうが、ともにゼントラーディ軍の捕虜にされ、敵の巨人たちが男と女に分かれて戦っていることを知る。

脱走時に敵艦の長距離フォールドに巻き込まれて輝とともに全滅した地球へと飛ばされ、ふたりで無人の世界をさまようことになり、絶望的な状況下で秘めていた弱さをあらわにする。彷徨の果てに海底に沈んでいたプロトカルチャーの都市宇宙船アルティラを発見し、そこで巨人たちと地球人のルーツを知るとともに古代の異星人たちの暮らしに触れ、やがて輝と愛しあうようになる。

1か月を経て地球へと帰還したマクロスへ輝とともに戻り、少佐に昇格してブリッジに復帰する。プロトカルチャーのメモリープレートに記録されていた曲に歌詞をつけてミンメイに歌わせ、敵対する女の巨人メルトランディを屈服させるためにゼントラーディ軍がマクロスとの和平を締結した際、自身がアルティラで拾っていたプレートに刻まれていた文字が歌詞であることに気づいて解読する。輝とミンメイの様子を見て気落ちするものの、自分への揺るぎない愛を抱いていた輝の告白を受けて感涙し、歌詞を輝に渡してミンメイに届けるよう頼む。完成した歌「愛・おぼえていますか」が戦場に響くことで巨人たちの失われた文化が呼び覚まされ、最後にはゼントラーディの総司令ゴル・ボドルザー打倒の任務についた輝をマクロスのブリッジからナビゲートし、勝利へと導く。決戦後、「愛・おぼえていますか」の正体についてクローディアに尋ねられ、太古の異星人のあいだでの「ただの流行歌」「当たり前のラブソング」と答える。

その後

輝と結婚し一条未沙に改姓、長女・未来(みく)を出産する。2012年を描いた『超時空要塞マクロス Flash Back 2012』では、超大型移民船メガロード-01の艦長に就任し、ブリッジで指揮をとる姿が登場する。艦長用の帽子・制服などが新たにデザインされた。

航空隊長でもある夫の輝や歌手のミンメイらとともに外宇宙へ旅立つが、2016年、銀河系中心部でメガロード-01の乗員とともに謎の失踪を遂げ、一般には非公表となる[9]

早瀬未沙 白い追憶

河森正治構成、大野木寛著の小説『早瀬未沙 白い追憶』では、未沙の過去が描かれている。

1990年3月3日、百年続く軍の名家の一人娘として、厳格な父と「常に夫の影に立ちたがる古風な」[白い追憶 1]母の間に生まれ、東京青山で育つ。東洋英和小学校[白い追憶 2]入学。

12歳のとき[白い追憶 3]統合戦争の新部隊編成のために開かれたパーティ[白い追憶 4]で当時士官学校の学生[白い追憶 5]であった5歳くらい年上[白い追憶 6]ライバー・フォン・フリューリンクと知り合い、これが彼女の初恋となる。次の日曜日、ニュー東京を案内するためにライバーと外出[白い追憶 7]。このとき横浜中華街の店でミンメイと出会っている[白い追憶 8]。未沙が中学二年生の時[白い追憶 9]、ライバーが少尉に昇進し、その「お祝い」として新宿御苑で[白い追憶 10]彼のほほにキスをする。しかしその直後、ライバーから火星への赴任を伝えられる。

ライバーとはその後も文通を続け[白い追憶 11]、ライバーへの初恋から軍隊に入る決意を固める。軍人であった父にも未沙を軍人にする気はなく、母は未沙から軍人になる決意を聞くと泣きだした[白い追憶 12]。中学二年が終わると同時に、士官候補養成所に入所、女子寮暮らしとなる[白い追憶 13]。2005年6月[白い追憶 14]、母親が倒れる。その後世界各地で多発するゲリラが原因で火星基地が閉鎖され[白い追憶 15]、ライバーが二年ぶり[白い追憶 16]に地球に帰ってくることになるが、帰還途中、反統合軍の手によって船が撃破され、未沙との再会を目前にして死亡する。未沙はライバーから届いた手書きの詩集を手に涙する。翌日、宇宙軍が正式に発足。

2005年12月[白い追憶 17]母親も病没する。ライバーと母親の相次ぐ死のショックから、未沙は軍人をやめることを思い立つ。しかし当時同室だったメリッサは、彼女の甘えを強く指摘し、未沙が父親の根回しによって養成所に入れたことを教える。それ以後、一人前の軍人となることで自分を子供扱いして根回しした父親を見返すことを目標にして、いっそう教練に励む。2006年2月[白い追憶 18]、養成所の第二課程を終了して准尉になる。同時期にアラスカの統合軍司令部に転属となった父親から、一緒に来るよう誘われる。しかし未沙はこれまで親の七光りのもとで出世してきたという意識から、自身の力で一人前になるため、准尉とアラスカ行きを放棄し、自身の手で士官になることを決意する。

統合宇宙軍の士官学校に入った彼女は、16歳ながら20代の男女に混じってそこで半年間の厳しい訓練をつむ。卒業時には学生は四分の一[白い追憶 19]に減っていたが、そのなかで彼女は卒業生総代として卒業証書を受け取る。その後3か月の地上任務のあと[白い追憶 19]、2007年1月[白い追憶 20]に初の実戦参加の機会が与えられる。「反統合軍があるロシアの一地区に対し、衛星軌道からの降下攻撃作戦が計画」[白い追憶 19]され、その作戦に「オペレーターの一員として参加する事が決まった」[白い追憶 19]のである。HLLV(大重量シャトル)に乗り込んで宇宙へ行き降下にそなえるが、降下のカウントダウンが終わった瞬間、作戦が中止になったという連絡を受ける。「最後まで抵抗していた反統合軍組織が、未沙たちの降下する直前に降伏したのである」[白い追憶 21]

こうして2007年1月20日[白い追憶 21]、統合戦争が終了。戦争が終了したことから軍の存在に必要性を感じなくなった未沙は、復員の誘いにのり、軍を去る。むなしさゆえに酒の味を覚えるが、偶然南アタリア島のSDF-1(のちにマクロスと命名)乗員訓練選抜センターの募集を知り、ふたたび軍に入り直すことになる。

関連作品

未沙のメモリアル
1983年に発売された秋田書店のムック『マクロスグラフィティ』に掲載。平野俊弘垣野内成美の描き下ろしイラストにより、未沙の出生から結婚後までをアルバム形式で描く。作品世界の年表や『早瀬未沙 白い追憶』(上述)の記述とは異なる設定にもとづく内容となっている[注 4]
超時空要塞マクロス Vol.IV 〜遥かなる想い〜
ドラマレコード。ビクター音楽産業より1983年発売。CD版はビクターエンタテインメントより1995年発売、JVCエンタテインメントより2008年再販。
早瀬未沙 白い追憶
河森正治構成、大野木寛著の小説。徳間アニメージュ文庫より1984年発売。

関連楽曲

傘の中
阿佐茜 / 作曲・編曲 - 羽田健太郎 / 歌 - 土井美加
ドラマレコード『超時空要塞マクロス Vol.IV 〜遥かなる想い〜』に収録。
遥かなる想い
作詞 - 阿佐茜 / 作曲・編曲 - 羽田健太郎 / 歌 - 土井美加
ドラマレコード『超時空要塞マクロス Vol.IV 〜遥かなる想い〜』に収録。
想い出のホワイトクリスマス
作詞 - 阿佐茜 / 作曲・編曲 - 羽田健太郎 / 歌 - 土井美加
ドラマレコード『超時空要塞マクロス 銀河に降る雪』に収録。
星の夜のミサ
作詞 - 阿佐茜 / 作曲・編曲 - 羽田健太郎 / 歌 - 土井美加
ドラマレコード『超時空要塞マクロス 銀河に降る雪』に収録。

イベントへの登場

2012年9月2日、「マクロスシリーズ」30周年を記念し、作品世界の2012年に未沙が艦長を務めるメガロード-01が出航するという設定にちなんで「第1次長距離移民船団メガロード進宙祭」が東京都のよみうりホールで開催され、未沙役の土井美加ら歴代シリーズ作品のキャストが出演した。このイベントでは歴代作品のクロスオーバー生ドラマ「飛行機乗りを落とす方法 講師:早瀬未沙」が土井らによって演じられ、未沙が「恋のABC」を教えるという内容となった[10]

制作・備考

設定・ストーリー面

『超時空要塞マクロス』の原型となった企画は、当時スタジオぬえが進めていたハードSF的なアニメ企画を通すためのダミー企画として作成されたもので、1980年9月から11月にかけて本命企画への反動からSFとして「非常識な要素」が積み重ねられてゆくなかで「女ばかりのブリッジ」といった要素が生まれ、そのチーフオペレーターをヒロインに、小型ロボット(VF-1 バルキリーの原型)のパイロットを主人公に据え、「けんかばかりしながら、どことなく気になる2人が、いつしか恋に堕ちていく」といった、10年ほど前に流行した青春ドラマのパロディ的な関係とした[11]。1981年1月にはリン・ミンメイの原型となる少女に主人公があこがれ、その少女の「血のつながらない兄」にヒロインが片思いをするという設定が加わり、のちに失恋した者どうしの主人公とヒロインが結ばれるという筋書きが生まれる[11]。同年5月から7月にかけて、失恋したヒロインが地球に転属し、敵の総攻撃で全滅してゆく地球の地下基地で主人公と再会して脱出するというイメージができあがる[12]。8月、このダミー企画のほうが通りそうになったことで主人公たちの三角関係を中心とした路線に変更され、9月には主人公とヒロインがバレンタインデーに艦変形時の騒動に巻き込まれて閉じ込められるといったエピソードが作られた[12][注 5]

企画初期の名前は「早瀬亜綺(アキ)」であった[14][12]

全39話の予定だった時点では、最終話で輝と結婚するが、輝は新型機のテストで事故死し、自身は「メガロードII[注 6]」の艦長として銀河の中心へ旅立つことになっていた[13][注 7]

スタジオぬえの一員であった河森正治は、『超時空要塞マクロス』の第1話について「いうなれば未沙と輝の出会いの物語です。けれど、そうと気づかれないように見せたつもりです」と述べている[15]。その後も輝とミンメイが主役だと思わせる仕掛けを入れつつ、今後の布石となる輝と未沙の顔合わせを描いたり、ミンメイよりも先に未沙の主観を見せたりした[15]。スケジュールの逼迫により河森が既存の映像素材を再編集し、輝が見る悪夢の話として制作した第17話「ファンタズム」では、輝の主観で比重がミンメイよりも未沙に寄っていることを明かしているという[16]

デザイン面

機動戦士ガンダム』のミライ・ヤシマに着想を得て、テレビアニメでは珍しい「地味めなヒロイン」としてデザインされた。目が小さいのは、細やかな感情表現をする演出意図のため。テレビシリーズ序盤においては視聴者に華やかなリン・ミンメイをヒロインと思い込ませるため、輝に「おばさん」呼ばわりさせるなど、意図的に年齢差が強調されている(実際は17歳の輝との年齢差は2歳ほど)。物語が進むにつれてヒロインとしての役割の度合いを強めていく過程で、より可愛らしく、徐々に瞳が大きく描かれるように変化していった。髪型も初期は毛先のみを大きくカールした野暮ったいロングヘア(通称「デンデン虫ヘア」)だったのが、延長パートおよび劇場版ではストレートヘアに変更されている。

科学救助隊テクノボイジャー』第10話に登場する女性科学者、花岡咲子は未沙の髪型のテストモデルである。この回をアートランドが制作協力し、美樹本晴彦(当時は良晴)のオリジナルキャラクター第一号となった。

備考

テレビ版のエンディングテロップでは、早瀬「美」沙と誤植されており、最終回まで修正されなかった。2011年6月25日に発売された『超時空要塞マクロス THE FIRST』第3巻の帯においても、同様に「美沙」と誤植されている。

『超時空要塞マクロス』最終話のラストでアルバムが閉じられるカットに描かれている手は、アニメ画面では判別が付かないが、小学館のムック『THIS IS ANIMATION ザ・セレクト 超時空要塞マクロス(下巻)』にはトリミングを拡げた画が掲載されており、未沙の軍服と同じく白地に緑のラインが入った袖口が描かれている。

反響

アニメ雑誌『アニメージュ』の「アニメグランプリ」における、1983年に発表された第5回のキャラクター部門では、第3位のミンメイ、第6位の輝よりも下の第11位だったが[17]、翌年の1984年に発表された第6回の女性キャラクター部門では、第4位のミンメイを抑え第1位に選ばれている[2]。劇場版公開後の1985年に発表された第7回の女性キャラクター部門においても、第5位のミンメイを抑え第4位を獲得した[18]

作品内の人気投票でも、1983年に発売された秋田書店のムック『マクロスグラフィティ』の「ミス★マクロス」(女性キャラクター部門)で第1位となった[19]

シリーズ化以降の人気投票では、2010年に角川書店の雑誌『マクロスエース』で2度にわたって発表されたアンケートの女性キャラクター部門でどちらも第4位[20][21]。2019年にNHK BSプレミアムで放送された『発表!全マクロス大投票』における投票結果のキャラクター部門で総合第7位[注 8]となった[22]アイティメディアが運営するウェブサイト「ねとらぼ調査隊」で2021年以降に実施されている「初代マクロスの統合軍で好きなキャラクターは?」というアンケートでは、ロイ・フォッカーに次ぐ第2位という結果が続いている[23][24][25]

『ロボテック』版

海外版『ロボテック』では、「リサ・ハイエス(: Lisa Hayes[26])」という欧米人風の名前に変えられている。声の出演はメラニー・マックィーン(Melanie MacQueen)。

テレビシリーズ最終話のキーロン(: Khyronカムジン・クラヴシェラに相当)らによる砲艦の特攻を受けた際にヘンリー・J・グローバル(: Henry J.Grobal、ブルーノ・J・グローバルに相当) 艦長の最後の献身で脱出ポッドで射出され、唯一の生存者となる。

海外版オリジナルである『ロボテック II:センチネルズ(: Robotech II: The Sentinels) 』 にも登場し、艦隊司令となったリサ・ハイエス大佐と、リック・ハンター(: Rick Hunter、一条輝に相当)との結婚のエピソードが描かれている。

最初の『マクロス・サーガ(: Robotech : The Macross Saga)』から33年後の時代を描いた漫画単行本の『ロボテック:シャドウ・クロニクルへの序曲: Robotech : Robotech: Prelude to the Shadow Chronicles)』 とOVA(あるいは「劇場映画」)『ロボテック:シャドウ・クロニクル: Robotech : Robotech: The Shadow Chronicles)』にも、遠征艦隊軍司令長官(役職は提督・階級は海軍大将)に昇進して登場する。

漫画版では、おもに『ロボテック』版ハーレクイン・ロマンスレーベルのヒロイン役としての登場が多く、また女性コスプレイヤーの定番キャラクターになるなど、人気も高い[要出典]

カナダ空軍のCF-188にリサのノーズアートが描かれたりもした[要出典]

脚注

注釈

  1. ^ マクロス艦内での未沙と輝の宿舎は向かい合わせで、窓越しに会話ができる距離とされている[6]
  2. ^ 河森正治によれば、輝は未沙の写真だけを収めたアルバムも所持していたという[8]
  3. ^ 「移民船」だが「船長」ではなく「艦長」とされている。
  4. ^ 3歳の未沙が隣の官舎に住むライバーと仲良くなる、母親の没後である2002年に軍幼年学校へと入学する、2011年10月10日に輝と結婚する、コミリア・マリア・ジーナスが3歳の時点でも未沙たちが地球で暮らしているといった描写がある。
  5. ^ このエピソードは企画が全39話の予定だった時点のストーリー構成表では第30話に位置していた[13]。放送版では第21話でマクロス変形時に輝と未沙が閉じ込められるエピソードが描かれているが、バレンタインデーの要素はなくなっている。
  6. ^ 企画段階ではマクロスの艦名は「メガロード」であった。
  7. ^ 番組終了後に発行された同人誌『SAYONARAは言わないで…』において、このプロットに沿って描かれた漫画が存在する[要出典]
  8. ^ 作品別では『愛・おぼえていますか』の未沙が第11位、『超時空要塞マクロス』の未沙が第16位。

出典

  1. ^ 『マクロスグラフィティ』秋田書店、1983年、80頁。
  2. ^ a b 第6回アニメグランプリ [1984年6月号]”. 月刊アニメージュ【公式サイト】. 徳間書店. 2010年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月10日閲覧。
  3. ^ a b c 『マクロスグラフィティ』秋田書店、1983年、15頁。
  4. ^ 『超時空要塞マクロス』第12話「ビッグ・エスケープ」。
  5. ^ 「未沙のメモリアル」『マクロスグラフィティ』秋田書店、1983年、71頁。
  6. ^ 『THIS IS ANIMATION ザ・セレクト 超時空要塞マクロス(下巻)』小学館、1983年。
  7. ^ 『マクロス・パーフェクト・メモリー』みのり書房、1983年、188頁。
  8. ^ 『マクロスグラフィティ』秋田書店、1983年、85頁。
  9. ^ 「短期集中連載第3回 Dr.チバの、とってもくわしい! マクロス世界史講座」『アニメージュ』1996年1月号、徳間書店、56 - 57頁。
  10. ^ 30年目に『マクロス』新作2本が動き出す! 会見レポート”. アニメイトタイムズ. アニメイト (2012年9月26日). 2025年8月31日閲覧。
  11. ^ a b 河森正治「ルーツ・オブ マクロス」『マクロス・パーフェクト・メモリー』みのり書房、1983年、233頁。
  12. ^ a b c 河森正治「ルーツ・オブ マクロス」『マクロス・パーフェクト・メモリー』みのり書房、1983年、234頁。
  13. ^ a b 『マクロス・パーフェクト・メモリー』みのり書房、1983年、232頁。
  14. ^ 『マクロス・パーフェクト・メモリー』みのり書房、1983年、214頁。
  15. ^ a b 『マクロスグラフィティ』秋田書店、1983年、83頁。
  16. ^ 『マクロスグラフィティ』秋田書店、1983年、84頁。
  17. ^ 第5回アニメグランプリ [1983年6月号]”. 月刊アニメージュ【公式サイト】. 徳間書店. 2010年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月10日閲覧。
  18. ^ 第7回アニメグランプリ [1985年6月号]”. 月刊アニメージュ【公式サイト】. 徳間書店. 2010年5月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月10日閲覧。
  19. ^ 『マクロスグラフィティ』秋田書店、1983年、12頁。
  20. ^ 『マクロスエース Vol.006』角川書店、2010年、111頁。
  21. ^ 『マクロスエース Vol.007』角川書店、2010年、234頁。
  22. ^ 投票結果”. 全マクロス大投票. 日本放送協会. 2023年12月23日閲覧。
  23. ^ 【超時空要塞マクロス】好きな「初代マクロスの統合軍」のキャラクターランキングTOP15! 1位は「ロイ・フォッカー」【2021年投票結果】(1/7)”. ねとらぼ調査隊. アイティメディア (2021年11月26日). 2023年12月23日閲覧。
  24. ^ 【超時空要塞マクロス】初代マクロスの統合軍で好きなキャラクターランキングTOP15! 第1位は「ロイ・フォッカー」に決定!【2022年最新投票結果】(1/5)”. ねとらぼ調査隊. アイティメディア (2022年12月17日). 2023年12月23日閲覧。
  25. ^ 【超時空要塞マクロス】初代「マクロス」の統合軍で好きなキャラクターランキングTOP16! 第1位は「ロイ・フォッカー」【2023年最新投票結果】(1/5)”. ねとらぼ調査隊. アイティメディア (2023年12月18日). 2023年12月23日閲覧。
  26. ^ Lisa Hayes” (英語). robotech.com. 2025年8月31日閲覧。

『早瀬未沙 白い追憶』より

  1. ^ 34頁。
  2. ^ 72頁。
  3. ^ 39頁。
  4. ^ 30頁。
  5. ^ 32頁。
  6. ^ 60頁。
  7. ^ 35頁。
  8. ^ 40頁。
  9. ^ 60頁。
  10. ^ 78頁。
  11. ^ 以下第二章「白い手紙」。
  12. ^ 71頁。
  13. ^ 74頁。
  14. ^ 89頁。
  15. ^ 93頁。
  16. ^ 95頁。
  17. ^ 12月なのは117頁より。2005年なのは118頁に「そして2006年」とあるため。
  18. ^ 124頁。
  19. ^ a b c d 131頁。
  20. ^ 130頁に「弱冠16歳」とあり、131頁に「翌年1月」とあるため。
  21. ^ a b 133頁。



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