日蓮宗のお会式
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お会式(おえしき)は、日蓮門下の諸派で日蓮の命日の10月13日等にあわせて行われる法要である。 数十万人の参拝者が訪れる祭りとして、特に東京都大田区の池上本門寺が知られている。起源は定かではないが、浮世絵師の歌川広重(二代)の作品『江戸自慢三十六興』、『江戸名勝図会』で描かれていることから、江戸時代末期までには始まっていたと考えられる。 日蓮の命日の前夜(10月12日)はお逮夜(おたいや)と呼ばれ、各地から集まった講(信徒団体の集まり)が、行列し万灯や提灯を掲げ、纏を振り、団扇太鼓や鉦を叩き、題目を唱えながら境内や寺の近辺を練り歩く。 古来は、提灯に蝋燭を灯し、団扇太鼓を叩きながら参詣する簡素なものだった。纏を振るようになったのは、一説によると明治時代に町火消たちが参詣に訪れた事によるという。 近年は万灯の明かりとして、蝋燭の替わりに発電機を利用、電球やLEDなどで装飾している。これは単に万灯を目立たせる、豪華さを演出する等の演出の意味合いもあるが、これら万灯や提灯等の仏具は個人保有が大半であり、また、仏具補修費用が高額のため、蝋燭使用の場合に起こる万灯や提灯への煤けや延焼被害を防ぐ意図の方が強い。 日蓮宗の寺には、境内に鬼子母神を祀る場合が多く、鬼子母神の祭りを兼ねる場合も多い。 寺によっては花まつりではなく、お会式や千部会に稚児行列が出る場合がある。 なお立正佼成会は10月第1日曜日に「お会式・一乗まつり」の名前でほぼ同じ趣旨のイベントを行っている。
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