日本海美人、東北美人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 05:10 UTC 版)
白い肌色については東北の日本海側から北陸、山陰に住む人々に共通して言え、新潟美人、庄内美人などと地域名に美人を付けて呼んできた。 喜田貞吉は「世間ではよく新潟美人だの、秋田美人だのといふ事をいふ。ひとり新潟と秋田とのみならず、庄内から、津輕、南部あたりまで、即ち本州東北部の日本海方面地方から岩手縣の中部以北へかけて、實際に美人が多いのである。色が白く、鼻筋が通り、二重瞼で、耳朶が切れ上がつて、男子には鬚が多いといふ風な人を多く見かける。」と記した。 松本清張 は『火神被殺』において「およそ現代まで何々美人と呼ばれるのは裏日本の国々で、これも『出雲美人』を出発点とし、対馬暖流に乗って航行した種族の伝播であろう。京美人 (丹波・山城)、加賀美人、越後美人 (古志国)、秋田美人などの称 (これらの美人には色の白い、肌のきめこまかい一定の型がある) があるが、太平洋沿岸地方にはこの称がない。これも古代の種族伝播の助けになろう。」と記した。また、松本は「昔から『何々美人』というのは、日本海とつながりがあるといってもいい・・・・・。出雲美人だとか京都美人、あるいは越後美人・・・・・、さらに北に行って山形美人、秋田美人がありますね。こういうふうに、美人の分布が主に日本海沿岸に流れてきます。この『何々美人』という言葉は、現代に急につくられたのではなくて、昔からいわれていることなのです」と述べた。 白柳秀湖は「東北美人といる中にも種々の型があり、一概にはいはれぬが、秋田美人などはたしかに蒙古型であると思はれる。今度の事變で、蒙古の事情が日本人の一般に知れ渡り、蒙古美人の寫眞も段々と私共の前に提供されて居るやうだが、両の頬が隆起してふくよかな中に、しか鼻梁の高さを保つて居る中高の型は、たしかにわが秋田美人と同型だ。」と記した。 東海林さだおは「日本の美人の産地は、京都 (京美人)、新潟 (新潟美人)、山形 (庄内美人)、青森 (津軽美人)、岩手 (南部美人)、秋田 (秋田美人) といった具合に、裏日本、それも東北が圧倒的に多い。」と述べた
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