日本最大の多目的ダム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:39 UTC 版)
ダムの型式は、中央土質遮水壁型ロックフィルダムで、堤高は161mである。ダムの高さでは黒部ダム(黒部川)の186m、高瀬ダム(高瀬川)の176mに次いで日本第3位であり、ロックフィルダムとしては高瀬ダムに次いで第2位、多目的ダムとしては日本一の高さである。堤体積では滋賀県に建設する予定であった丹生ダム(高時川)に次ぎ日本第2位である。 ダム建設によって出現する人造湖は総貯水容量が6億6,000万m3と、これまで日本一だった奥只見ダム(只見川)の6億100万m3をも上回った。これは浜名湖(静岡県)の容量の約2倍、東京ドーム単位で約532個分であり、湛水面積1,300haも諏訪湖(長野県)に匹敵し、雨竜第一ダム(朱鞠内湖)の2,373.0ha、夕張シューパロダム(シューパロ湖)の1,510.0haに次いで日本第3位となる。 多目的ダムとしては日本一の規模であり、総費用3,500億円も日本最大である。巨大ダム建設の可能地点が稀少化し、また巨大ダム建設に対する世論が厳しくなった現状では、日本最後の巨大ダム建設となるものとみられる。 ダムの目的は、揖斐川沿岸の洪水調節、揖斐川の水量維持・安定化と、揖斐川流域農地の既得取水量を確保するための不特定利水、愛知県・名古屋市・岐阜県への上水道供給、中京工業地帯・東海工業地域及び岐阜県下への工業用水供給、当初計画では認可出力40万kWに及ぶ揚水発電を加味した水力発電である。
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