新民党と在野の反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/18 05:00 UTC 版)
与党の改憲論議に対して、最大野党新民は強く反発。金泳三院内総務は1月7日の記者会見で「新民党はいかなる形態の改憲にも反対する。改憲案が正式に国会に提出される場合、野党は一体となって最大限の阻止闘争を展開する」との声明を発表した上で、さらに「現行憲法は軍事政権当時、朴正熙大統領の手によって制定された者であるにもかかわらず、政権延長のため自らこれを改正しようとすることは民主主義のルールに反する。長期政権維持のために改憲をしたことによって崩壊した李承晩政権の苦い経験を生かして、朴政権も李政権の前轍を踏まないようにすべきである」と警告した。また、兪鎮午総裁も1月17日の記者会見で「新民党は党の命運を賭けて大統領3選改憲阻止闘争を行う」と宣言し、対決姿勢を明らかにした。そして、党中央と各市道支部及び地区支部に改憲阻止闘争のための党内委員会を設置するとともに、党外の宗教家や学者、学生、知識人などを糾合した国民的な超党派機構を構成することを目指した。 また、院外でも学生や知識人を中心に3選改憲反対の運動がわき起こり、学生達の改憲反対のデモが6月以降相次いだ。6月27日から7月3日までの六日余りでデモに参加した学生はソウル市内だけでも12大学延べ3万3千名余り(警察発表)に達した。6月5日には新民党と政治浄化法による政治活動規制措置を解除された人々や、在野の人々が中心となって「3選改憲反対汎国民闘争委員会」が結成され、院内と院外の双方で3選改憲反対闘争を展開することとなった。こうした中、6月20日には金泳三院内総務が数名の怪漢に襲われて負傷するなど、事件が相次ぎ政局は緊迫の度合いを強めていった。
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