救助工作車 II型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 04:57 UTC 版)
最も普及しているのがこのII型で、主に5~7tクラスのトラックシャーシをベースにしている。消火も行える車両を配備する自治体もある。この場合は見た目がII型でも省令上の救助資機材や装備を満たさない場合はI型に扱われたり、そもそもポンプ車やタンク車に救助資機材を積載したものでポンプ車に分類される車両も多い。 近年はハイルーフ化(屋根を高くしたもの)して車内で救助資機材の着装などを楽に行なえるスペースを確保したものが一般的となっている。 地域の特性によって7~10tクラスのシャーシを使い、通常の救助資機材の他に水難救助や山岳救助など特定の資機材を充実させた車両や、逆に5〜7tクラスのシャーシに後部クレーンを装備せず、全長を短くして道路の狭い地域や山間部等での使い勝手や積載資機材の収納スペース確保を優先させた車両もある。クレーン等がなくても規格上II型に適合するが、阪神大震災以降配備される車両では後部クレーンと照明装置を装備した車両が一般的である。シングルキャブを改造し、ハイルーフ化と後部座席のスペースを追加した車両をバス型と呼ぶ。バス型は車内で救助資機材の収納・取り出しや装備の着装などを行なえる広い後部スペースをもつ事から近年導入が増えている。因みにバス型とは車両の形状を示す総称で、救助工作車の規格名ではない。 なお、通常はダブルキャブであるが職員数の関係や運用車両の数等の理由からあえてシングルキャブの車両を配備する自治体も存在する。 標準的なII型(前部)伊奈町消防本部 標準的なII型(後部)伊奈町消防本部 ポンプを装備し後部クレーンを装備していないII型市原市消防局 ポンプを装備し後部クレーンを装備していないII型横浜市消防局 全長が短いII型金沢市消防局 後部クレーンを装備しているバス型のII型(前部)(旧車両)藤沢市消防局 後部クレーンを装備しているバス型のII型(後部)(旧車両)藤沢市消防局 後部クレーンを装備しているバス型のII型(前部)桐生市消防本部 後部クレーンを装備しているバス型のII型(後部)桐生市消防本部 後部クレーンを装備していないバス型のII型(旧車両)横浜市消防局 ハイルーフ型のII型羽生市消防本部 10tシャーシを使い船外機など水難救助資機材を積載しているハイルーフ型のII型札幌市消防局 外見は高床型のIII型であるが積載資機材からII型に分類される車両岩見沢地区消防事務組合
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