戦闘力の枠組みの転換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 14:33 UTC 版)
「ネットワーク中心の戦い」の記事における「戦闘力の枠組みの転換」の解説
NCWの変革性の第一は、グリッド・コンピューティングの概念を導入してのパラダイムシフトにある。 従来の概念は、NCWと対比してPCW (Platform-Centric Warfare) と称される。PCWにおいて、戦闘力の根源は、センサー機能と意思決定機能、交戦機能が自己完結するかたちで組み込まれた個々のプラットフォームにこそあるものとされている。 これに対し、NCWにおいては、この枠組みを解体し、全プラットフォームを、情報系、センサー系、交戦系グリッドの部分集合として捉えなおすという枠組みの転換がなされている。 情報系グリッド NCWの基盤となるグリッドであり、戦略/作戦/戦術の各階梯で使用される各種C4Iシステムによって構成されている。各種データのPoint-to-PointまたはBroadcast伝送を行なうほか、交戦系グリッドで火力発揮に使用されるソフトウェアは、このグリッドのハードウェア(戦術情報処理装置や射撃管制装置など)上で動作することになる。 センサー系グリッド 偵察衛星などの専用プラットフォーム装備の特殊センサーのほか、イージス艦のレーダーから歩兵の目に至るまで、全プラットフォーム装備のセンサーが含まれる。センサーグリッドと交戦系グリッドは、物理的なコンポーネントは存在するものの、グリッドそのものは仮想的なものである。 交戦系グリッド 陸海空、また宇宙や電脳空間に配置された武器システムとその運用ソフトウェアによって構成されている。イージス艦装備のトマホーク巡航ミサイルから歩兵の小銃までが含まれる。また、火力装備には限定されないため、電子戦装置についてもここに含まれることとなる。
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