戦闘前の行軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/27 09:37 UTC 版)
フランスがフォントノワの戦いで勝利、トゥルネーを占領すると、モーリス・ド・サックス元帥は同盟軍の弱点を利用して行軍、ブリュッセル、ヘント、フランドル、ブラバントなどを脅かし、同盟軍の総司令官カンバーランド公にどの町を守備するかを選ばせた。同盟軍の弾薬庫といえるのはヘントとブリュッセルだったが、ブリュッセルの弾薬が使われたのに対しヘントの弾薬は保留とされたため、ヘントの価値はブリュッセルより大きかった。しかし、カンバーランド公はブラバントとブリュッセルを軍で守ったのに対し、ヘントには駐留軍を増やし、補給をヘントから運び出すよう命じただけに留まった。 サックスはデュ・シャイラをヘントとアールストの間にあるメレという小さな町へ偵察に派遣した。彼はノルマンディーとクリヨン(Crillon)旅団からの4個大隊ずつ、グラサン(Grassins)の分遣隊、軽歩兵、ベリー、ロワイヤル・エトランジェ(Royal Étranger)、デュ・ロワ(Du Roy)騎兵旅団からの計24個大隊を率いた。アールストとヘントを繋ぐ道の周りに軍営が立てられ、大砲約20門とポンツーン20隻があった。ノルマンディー旅団からの2個大隊とクリヨン旅団の一部はスヘルデ川沿岸とヘントへの道に散らばっていた。デュ・シャイラは軽部隊のグラサンをアールストへ派遣、偵察を行った。 カンバーランド公はモルトケにできるだけ多くの部隊をアールストからヘントに送り、ヘント駐留軍を増強させるよう命じていた。モルトケの軍はトマス・ブライ(英語版)准将率いる旅団で、3個歩兵連隊で構成されたすなわち、ロイヤル・スコッツ(英語版)(または第1歩兵連隊)、ブライの第20歩兵連隊(英語版)、ハンダサイド(Handasyde)の第16歩兵連隊(英語版)であった。騎兵はリッチの第4竜騎兵連隊(英語版)の3個大隊とハノーファー騎兵の2個大隊(ライブ連隊(Leib)とアデレブセンの竜騎兵(Adelebsen))、そしてオランダ騎兵の5から6個大隊(スリッペンバッハ(Slippenbach)の竜騎兵)、オーストリア騎兵の2から3個大隊(ド・リーニュとスティルム(Styrum)の竜騎兵)、およびオーストリアのフザール300人だった。
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