年代とテクスト
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『二人の貴公子』と同時期に書かれた作品を結びつけていくと、1614年から1614年頃に執筆・上演が行われたのではないかと推測される。ベン・ジョンソンの1614年の芝居『バーソロミュー・フェア』第四幕第三場には『二人の貴公子』の主人公のひとりであるパラモンへの言及があり、この頃には『二人の貴公子』は観客の間で知られていたことを示している。 フランシス・ボーモントによる1613年の仮面劇『インナー・テンプルとグレイ法曹院のマスク』においては、第二のアンチマスクで田舎住まいのキャラクターとして、衒学者、五月祭の王と女王、召使いと小間使い、酒場の主人と女主人、羊飼いと田舎娘、二匹の「狒々」(オスとメスのヒヒ)が登場する。田舎娘とヒヒの片方がいないという少しだけ簡略化されたキャストが『二人の貴公子』第二幕第五場120-38でモリスダンスを上演している。ボーモントの仮面劇で一度の上演のためにデザインされた「特殊効果」が成功したため『二人の貴公子』にもこの演出が調整されて取り入れられたようであり、このことで『二人の貴公子』はボーモントの仮面劇からそれほど時間をおかずに上演されたことがわかる。 『二人の貴公子』は1634年4月8日に書籍出版業組合記録に登録されている。後にクォート版がその年のうちに出版されており、書籍商はジョン・ウォーターソン、印刷者はトマス・コーツであった。『二人の貴公子』は1623年のファースト・フォリオやその後に出版されたシェイクスピア作品のフォリオ版には入っていないが、1679年のボーモントとフレッチャーのフォリオには入っている。
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年代とテクスト
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『空騒ぎ』の最初の刊本は1600年のクォート版で、印刷業者はアンドルー・ワイズとウィリアム・アスプリーである。1623年のファースト・フォリオ以前のエディションとしてはこれが唯一のものである。1600年以前に「何度も上演された」とあるので、1598年から1599年の秋か冬の時期には初演されていた可能性が高い。記録が残っている最初の上演は1612年から1613年の冬にかけて宮廷で2度行われた上演で、これは1613年2月14日のイングランド王女エリザベス・ステュアートとプファルツ選帝侯フリードリヒ5世の婚儀の際のものである。
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