帯広市直営から公社化への動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 09:15 UTC 版)
「2022年の日本競馬」の記事における「帯広市直営から公社化への動き」の解説
2月27日付の弁護士ドットコムニュースで、ばんえい競馬の運営を帯広市による直営から「公社」など別法人にすべきとの動きに対し、厩舎関係者と主催者との間で問題になっていることが報じられた。 この件を最初に報じたのは2021年12月15日付十勝毎日新聞で、地元財界関係者などで構成される「ばん馬と共に地域振興をはかる会」会長で、帯広商工会議所会頭も兼務している川田章博が、ばんえい競馬の運営を帯広市直営から公社など別法人にすべきという持論を展開したことが報じられると、主催者との間に軋轢が増し、信頼関係に亀裂が生じていた厩舎関係者や馬主などの現場側は「競馬の運営を別法人化することで一部の囲い込みを画策している」と受け取り、「公社化」の中身や目的などは現場にまったく知らされておらず、寝耳に水の状態で、公社化が既定路線であるかのように報道されたことで、不信感が表面化。 旭川市・北見市・岩見沢市が2006年度限りでばんえい競馬の開催から撤退し、2007年度より帯広単独開催へ移行するにあたっては当時の経営不振もあり、一部の業務を民間委託するなどしてきたが、売上が再び上昇に転じると施設の改善など現場が求めてもいない事業に予算をつけ、賞金や手当の増額など厩舎関係者の生活環境を改善するよう現場側は繰り返し要求してきたが、帯広市は難色を示してきた。さらに一部の馬主や獣医に働きかけを行い、既存のものとは別の団体を作らせるなどの「分断工作」も行われていたところに「公社化」構想が一方的に表面化したことで現場関係者の不満が爆発。 1月27日には記者会見の席上で、ばんえい競馬調騎会・馬主会が主催者と帯広市に対し、性急な「公社化」に対する懸念を示した要望書を提出。4市開催時には人事異動が停滞し、経理担当者を長年にわたり同一人物が担当していたことで横領行為が長期間継続し、被害金額が拡大した事態が再び起こりかねないという指摘もされている。 帯広市は調騎会に対し、2月21日付で「現在、具体的な意見や要望は受けておらず、本市においても現在公社化の検討は行っておりません」と文書で回答した一方で、「ばんえい競馬の運営業務については専門性が高く、業務量も多いことから、人材の安定的な確保が課題となっている」とも記している。
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