巨大な前輪とは? わかりやすく解説

巨大な前輪(駆動輪)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 01:33 UTC 版)

ペニー・ファージング」の記事における「巨大な前輪(駆動輪)」の解説

この形態先立つベロシペード構造基礎として、前輪車軸直結されたペダル・クランクを回すことで駆動力を得る。このためペダルの一踏み進める距離は、車輪直径円周)に比例し人間の足でクランク回せ速さ限界がある以上、速度上げるためには車輪直径大きくするのが最も簡単である。様々な直径車輪が、乗り手体格に応じてその内股の長さ目一杯半径作られ大きなものでは直径1.5メートル超えるものもあった。そうすることで、ベロシペードとは比較ならないほどの大幅な高速化可能になった。また大直径車輪には適度な弾力があり、路面凹凸から生じ振動やわらげる効果得られるため、別名「ボーンシェーカー(骨ゆすり)」などと揶揄されたベロシペードよりも格段に乗り心地良くなった。さらに、車輪直径大きくすれば、その上にあるサドル位置高くなるため、あたかも馬に乗ったのような見晴らし得られ、これらの相乗効果によって、風を切って飛ぶように走る爽快感格別であったと伝わる。 しかし巨大な前輪と、それにともなう高い着座位置には大きな欠点もあった。乗員はこの自転車またがった状態では全く地面に足が届かなくなってしまう。さらに直径大きな前輪操舵役割兼ねるために、ハンドル切ったさいに車輪の縁が乗員の脚に接触するのを防ぐためには座席ハンドル軸の近くに置かざるを得ず、これにより座席位置車輪てっぺん近くになるため、結果的に乗員体重含めた全体重心位置は、前輪接地面わずかに後方の、非常に高い位置に来ることになる。このため、仮にこの自転車強力なブレーキ取り付けたとしても、ブレーキをかけた途端に慣性が働く重心前輪接地面との位置関係により、車体ごと前方つんのめるように転倒してしまうことになり、乗員は高い位置から激しく地面叩きつけられてしまう。したがって安全に急停止することは不可能である。このためブレーキはついてはおらず後期になって申し訳程度についたものもあったが、ブレーキ強くかけると転倒するのでほとんど意味をなさなかった。

※この「巨大な前輪(駆動輪)」の解説は、「ペニー・ファージング」の解説の一部です。
「巨大な前輪(駆動輪)」を含む「ペニー・ファージング」の記事については、「ペニー・ファージング」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「巨大な前輪」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「巨大な前輪」の関連用語

巨大な前輪のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



巨大な前輪のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのペニー・ファージング (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS