左翼諸派に対する船本の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 08:39 UTC 版)
「船本洲治」の記事における「左翼諸派に対する船本の評価」の解説
船本は革命は世界革命の過程としてのみあり、一国の革命行為は世界革命のシンフォニーであり、世界政治から解放された一国革命はありえず、世界革命は一国革命の総和ではないとする。したがって(一国革命主義に陥った)ソビエト連邦は反革命に転落していると述べている。 日本国内においては日本社会党や日本共産党を「社民」勢力とくくり、社民が指導する組織労働者による労働運動は(組織労働者、本雇工などの)市民階層の帝国主義的市民主義的利益のために、未組織下層労働者との分断を呼び、その内実はブルジョアジーによる分断支配統治の一つの様式であり、階級闘争を議会内取引・国会内茶番劇に収束させていると述べている。社民による市民社会の秩序は外ではアジア人民からの搾取、内では下層労働者から搾取することで保証されていると述べている。船本は1970年代の革新勢力とされている美濃部都政や京都市政は山谷・釜ヶ崎の下層労働者との対話にも応じなかったと非難している。 新左翼諸派、とりわけ大組織の組織労働者に拠点を置こうとする傾向が強い革マル派に対して船本は社民の卵であると非難し、帝国主義の補完物ー左のポーズを取っているがゆえにもっとタチが悪いーとさえ言っている。 新聞報道では船本は赤軍派との関係を指摘されているが、船本は赤軍派について「マンツーマンで尾行され、24時間監視されている武闘派とは一体何者なのだろう」「白色政治支配下で赤軍派が公然と赤軍派を名乗ること自体が、すでに自己矛盾であり、主観主義である」とし、赤軍派の役割は権力の目を引きつけ、真の武闘派を権力から守るカモフラージュであるなどと述べている。 左翼諸派のなかで唯一東アジア武装戦線に対してのみ船本は否定的な発言をしていない。
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