岩舟古墳とは? わかりやすく解説

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岩舟古墳

名称: 岩舟古墳
ふりがな いわふねこふん
種別 史跡
種別2:
都道府県 島根県
市区町村 安来市飯梨町
管理団体 安来市(昭24・712)
指定年月日 1948.12.18(昭和23.12.18)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 岩屋せられる丘陵上に存するもので封土失われ石室のみが南面し特異な存在をなしている。古くから開口していたらしく岩舟岩屋字名もこれに基いたもの思われる石室はもと複室形式そなえていたと見做されるが現在は奥室のみが残存する。これは凝灰岩切石によつて組合されたもので長さ約7尺1寸幅約6尺3寸、高さ約5尺8寸を有し屋根は家型をなし、側壁一枚石奥壁は二枚石より成る。前壁の中央に戸口設け、その左右に縦に溝が刻まれ前室側壁を篏入する構造示している。前室は、側壁天井石缺失し、底面二枚敷石を残すに過ぎない前方地域石棺一部認められる石材存している。一種横穴式石室属するが、家型石棺形式をもそなえており特殊な構造を示す石室として稀有の例である。
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飯梨岩舟古墳

(岩舟古墳 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/17 07:31 UTC 版)

飯梨岩舟古墳
石室開口部
所在地 島根県安来市岩舟町
位置 北緯35度23分59.50秒 東経133度11分25.15秒 / 北緯35.3998611度 東経133.1903194度 / 35.3998611; 133.1903194座標: 北緯35度23分59.50秒 東経133度11分25.15秒 / 北緯35.3998611度 東経133.1903194度 / 35.3998611; 133.1903194
形状 不明
埋葬施設 石棺式石室(内部に石棺2基?)
築造時期 7世紀前半
史跡 国の史跡「岩舟古墳」
特記事項 墳丘は非現存
地図
飯梨
岩舟古墳
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1.5 km
高塚山古墳
若塚古墳
飯梨
岩舟古墳
飯梨
穴神古墳
飯梨川西岸の石棺式石室

飯梨岩舟古墳(いいなしいわふねこふん)は、島根県安来市岩舟町にある古墳。国の史跡に指定されている(指定名称は「岩舟古墳」)。

概要

島根県東部、飯梨川西岸の車山西側の支谷において、支谷奥部の丘陵斜面上に築造された古墳である[1][2]。現在では墳丘の大半は失われ石室が露出している。

墳形は明らかでない。埋葬施設は石棺式石室で、南方向に開口する。玄室・前室(または羨道)から構成されたが、現在では玄室以外は大半が失われている。玄室が板石の組み合わせで家形石棺状に構築された石室であり、出雲地方東部に分布する石棺式石室のなかでも、整美で典型的な代表例として注目される。玄室内には石棺2基があったという(現存1基)。古くから開口するため、石室内の副葬品は詳らかでない。

築造時期は、古墳時代終末期7世紀前半頃と推定される[3]。飯梨川西岸では本古墳以外にも石棺式石室の分布が知られており、塩津神社古墳・飯梨穴神古墳→飯梨岩舟古墳→若塚古墳の築造順と推測される[3]

古墳域は1948年昭和23年)に国の史跡に指定されている。

埋葬施設

石室俯瞰図
石室立断面図

埋葬施設としては石棺式石室が構築されており、南方向に開口する。玄室・前室(または羨道)から構成されたとみられるが、現在では前室(羨道)の大部分は失われている。玄室の規模は、長さ約2メートル・幅約2.1メートル・高さ約1.7メートルを測る[3]

石室の石材は浮石凝灰岩(荒島石)で、石室全面にノミによる加工痕が残る。玄室の奥壁は2枚、側壁・前壁は一枚石で、床石(底石)は3枚以上。前壁では長方形の玄門を刳り抜く。天井石は一石で、内外面は四注式の家形屋根状に加工されている。前壁外側の前面に縦方向の溝があることから、板石を組んで前室または羨道を構築したとみられるが、現在は床石(底石)2枚のみが遺存する[1][3]

玄室内には石棺2基が据えられていたと伝わるが、現在は刳抜式石棺1基のみが破壊された状態で遺存する[3]

文化財

国の史跡

  • 岩舟古墳 - 1948年(昭和23年)12月18日指定[4]

関連施設

  • 安来市立歴史資料館(安来市広瀬町町帳)

脚注

  1. ^ a b 島根県の地名 1995.
  2. ^ 飯梨岩舟古墳(島根県「山陰史跡探訪」)。
  3. ^ a b c d e 史跡説明板。
  4. ^ 岩舟古墳 - 国指定文化財等データベース(文化庁

参考文献

(記事執筆に使用した文献)

関連文献

(記事執筆に使用していない関連文献)

  • 「岩舟古墳」『島根の文化財』 第3集、島根県教育委員会、1963年。  - リンクは奈良文化財研究所「全国文化財総覧」。
  • 『石棺式石室の研究 -出雲地方を中心とする切石造り横穴式石室の検討-』出雲考古学研究会〈古代の出雲を考える6〉、1987年。 

関連項目

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