実在の人物・場所との対比
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 07:44 UTC 版)
「頭上の敵機」の記事における「実在の人物・場所との対比」の解説
フランク・サヴェージ准将(グレゴリー・ペック) 複数の航空群司令をモデルにしているが、映画中の第918航空群のモデルとなった第306航空群(英語版)の司令官だったフランク・A・アームストロング大佐が最も近い存在とされている。"サヴェージ"の姓はアームストロング大佐がチェロキー系であることに由来したとされる。アームストロング大佐は第306航空群に赴任する前、第97航空群でも同様に再訓練と規律徹底の任務を担当しており、『頭上の敵機』の多くのシーンはこの第97航空群でのアームストロング大佐の体験によるものとされている。 アームストロング大佐の第306航空群での任期は6週間だった。 映画の後半で、サヴェージ准将がカタトニーに近い戦闘ストレス反応に陥ったのは、ニュートン・ロングフェロー准将に起こった実話によるが、精神崩壊に近い状態になったのは実際の症例と反し、多くの航空兵がさいなまれた過度のストレスを表現したものである。 プリチャード少将 (ミラード・ミッチェル) 第8空軍の初代司令、アイラ・エーカーをモデルにしている。 キース・ダヴェンポート大佐 (ゲイリー・メリル) チップというあだ名で呼ばれた第306航空群の初代司令、チャールズ・B・オーヴァラッカー大佐をもとにしている。『頭上の敵機』で描かれたダヴェンポート大佐の人間性はオーヴァラッカー大佐のものと酷似している。映画の冒頭で、ダヴェンポート大佐がサヴェージ准将に抗弁し、解任されたシーンもオーヴァラッカーの実話に基づくものである。 ハーヴィ・ストーヴァル少佐(ディーン・ジャガー) 第一次世界大戦に陸軍の飛行機パイロットとして従軍し、地上職の副官として復職したこの人物は、第一次大戦の撃墜王で、真珠湾攻撃の翌週に陸軍航空軍中佐として復職し、イギリス駐留の第8空軍の人事部次長となったウィリアム・ホワード・ストーヴァル(英語版)をモデルにしている。第8空軍ではストーヴァルは第一次大戦の戦友、カール・スパーツ将軍らと共に勤務している。 ジョセ・ビショップ中尉 (ロバート・パットン) 映画冒頭でB-17を胴体着陸させ、名誉勲章を受けたこの人物は、はジョン・C・モーガン中尉をモデルとした。ビショップ中尉が頭部に20 mm機銃の破片を受けた操縦士の代わりに爆撃機を操縦したエピソードはモーガン中尉が名誉勲章を受章した実話とほぼ同じである。ロバート・パットンは第二次世界大戦に陸軍航空軍の航法士として従軍しており、『頭上の敵機』出演者中唯一搭乗員としての経験をもつ。 マクレニー軍曹(ロバート・アーサー) 第306航空群に所属していた正規の射撃手で、時折司令官の運転手を務めていたドナルド・ビーヴァン軍曹がモデルである。ビーヴァン軍曹は作品中のマクレニー軍曹同様飛行機に忍び込んで射撃を行ったことで有名であるが、ビーヴァンの場合は軍からの正規の要請で爆撃機に搭乗したこともある。マクレニー軍曹同様、ビーヴァン軍曹も射撃の名手だった。 硬骨漢 ジョー・コッブ少佐(ジョン・ケロッグ) アームストロング大佐と共にB-17で戦ったポール・ティベッツ大佐に想を得ている。ティベッツは1949年に『頭上の敵機』の技術アドバイザーとなったが、すぐに第305航空群の元司令官ジョン・H・デラッシー大佐に交代している。 アーチベリー飛行場跡 作品中に描かれた航法図により、アーチベリーは作品中の第918航空群のモデルとなった第306航空群が駐留したスーライフ基地ではなく、アイルズベリー近郊であることが分かる。
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