定型抗精神病薬とは? わかりやすく解説

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定型抗精神病薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 11:13 UTC 版)

抗精神病薬」の記事における「定型抗精神病薬」の解説

定型抗精神病薬(Typical antipsychotic)の治療効果主要な副作用である錐体外路兆候ドーパミンD2受容体薬物親和性相関することが分かっている。定型抗精神病薬のドーパミンD2受容体遮断作用中枢神経ドーパミン経路すべてに及ぶが、中脳辺縁系腹側被蓋野から側坐核腹側線条体扁桃体海馬一部その他の辺縁系構成部位投射する報酬経路をつくることで有名)とおそらく中脳皮質系腹側被蓋野から大脳皮質特に前頭前野投射する。これは注意計画動機関与する)への拮抗作用主要な薬理作用考えられている。中脳辺縁系遮断作用統合失調症陽性症状改善効果がある。また黒質線条体路や下垂体ドーパミンD2受容体遮断によって薬剤パーキンソニズムなどの副作用生じる。陰性症状改善セロトニン系の関与などが示唆されており定型抗精神病薬では改善乏し傾向にある。非定型抗精神病薬定型精神病比較してドーパミンD2受容体への作用緩和されており、セロトニン受容体ドーパミンD4受容体ドーパミンD2受容体解離速度などの差からより高い抗精神病作用をもち、錐体外路障害高プロラクチン血症心血管系副作用少ない。定型抗精神病薬の使い方としては非定型抗精神病薬比べて鎮静作用が強いことからせん妄不穏治療非定型抗精神病薬治療無効であった場合が多い。定型抗精神病薬は高力抗精神病薬と低力価抗精神病薬大別される力価抗精神病作用強さあり高力価抗精神病薬とはハロペリドール代表されるブチロフェノン系中心であり、低力価抗精神病薬クロルプロマジン代表されるフェノチアジン系中心となる高力は低力価比べて鎮静作用起立性低血圧副作用少なく、低力価高力比べて錐体外路兆候少な傾向になる。これはドーパミンD2受容体との親和性関係する考えられている。高力ドーパミンD2受容体への選択性極めて高いため錐体外路兆候が出やすく、低力価ドーパミンD2受容体選択性低くムスカリン受容体やアドレナリンのα受容体へも非特異的結合起こし抗コリン作用や抗アドレナリン作用起こしやすいと考えられている。

※この「定型抗精神病薬」の解説は、「抗精神病薬」の解説の一部です。
「定型抗精神病薬」を含む「抗精神病薬」の記事については、「抗精神病薬」の概要を参照ください。

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