定型句の内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 03:47 UTC 版)
「バスマラ」とは、بِسْمِ ٱللَّٰهِ ٱلرَّحْمَٰنِ ٱلرَّحِيمِ(/bi-smi llāhi r-raḥmāni r-raḥīmi/, 「ビスミッラーヒッラフマーニッラヒーム」と読む。)というアラビア語の定型句そのものを指す名詞である。この定型句の最初の単語 bi- は「~において」を意味する前置詞である。次の単語 ism は「名まえ」を意味する名詞である。ただし発音規則により、ism の冒頭の母音 i を読まないで、前置詞 bi- に続ける。また属格変化語尾 "-i" を付加して、/bismi/ と読む。続く3つの allāh, al-raḥmān, al-raḥīm は神名である。 バスマラの日本語訳としては、例えば次のようなものが知られている。 「大悲者・大慈者アルラーハの名によりて」(大川周明訳 1950年) 「慈悲ふかく慈愛あまねきアッラーの御名(みな)において」(井筒俊彦訳《岩波版》1957年) 「慈悲ぶかく、慈悲あつき神の御名(みな)において」(藤本勝次、伴康哉、池田修訳《中公版》1970年) 「慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名(みな)において」(日亜対訳クルアーン《作品社版》2014年) 「バスマラ」の語源は、上記定型句の最初の4つの子音 ب-س-م-ل (b-s-m-l)である:105。この4つの子音を語根として、名詞 basmalat や、「バスマラを唱えること」を意味する四語根動詞 basmala が造語された:105。このように頭字語を語源とする語彙は、古典的なアラビア語の語彙としては珍しい:105。
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