あんぜん‐けいすう【安全係数】
安全係数(不確実係数)
安全係数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 01:56 UTC 版)
少しでもプラズマの散逸を防ぐために、プラズマ周りの磁力線のひねりに工夫を加えて出来るだけこの磁力線が同じ地点に戻ってこないようにする。例えば磁力線がドーナツ1周でドーナツ上の同じ地点に戻ってくると、プラズマに一度発生した動揺が同じ地点でさらに増幅されることがあるため、磁力線の周回の周期を長くする必要がある。この周期のことを安全係数と呼び小文字のqで表す。上の例では1周で同じ場所へ戻ってきたのでこの場合、安全係数q=1である。qを無理数にすると何度ドーナツを周回しても同じ場所へは戻ってこないので磁気面は1本の磁力線で構成されることになる。周期を長くするといってもある程度長くすれば、必ず整数倍の地点で戻ってくるので数が端数でもその近くの整数倍の地点の隣に戻ってくるだけある。またqを大きくするにはポロイダル磁場を弱めてねじりを小さくする必要があり、そのためにはセンターソレノイドコイルを弱くしてプラズマ電流を小さくする必要があるが、これは同時にプラズマの加熱を弱めることにつながる。これらの条件によってqは3に近い値が最適となる。
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