女性に対する性的嫌がらせ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 01:03 UTC 版)
「森下知幸」の記事における「女性に対する性的嫌がらせ」の解説
2006年12月、取材に来た毎日新聞社の記者に対して「次はクリスマスイブの日にホテルを取ってから取材に来てよ」と要求したうえで「野球部のクリスマスパーティーがあるからそれに出て、その後二人で抜け出そう」などと発言した。驚いた記者は、業務都合で無理だと再三断ったうえで、自分には既に恋人がいると重ねて説明した。しかし、記者から何度断られても「静岡の男は俺に決まりだ」「もう一度俺に恋をさせてくれ」「仕事なんかいいじゃないか」などと執拗に要求した。さらに、記者を飲食店やカラオケに誘い出して、記者に対して腕を組んだり手を握ったりという行為に及び、記者から拒まれても「恥ずかしがり屋だなあ」などと発言していた。 困った記者は毎日新聞社静岡支局の支局長に相談したが、支局長は森下に近寄らずに取材するよう指示するにとどめたため、記者はその後も常葉学園菊川高等学校の担当を続けることになった。しかし、森下の関係者までもが記者に対して「ちゃんと女性の武器を使って監督の近くに行って取材しなさい」などと要求するに至った。この記者は2007年に倒れ、1週間点滴を必要とする状態となった。さらに記者は鬱と診断され、同年8月より休職に追い込まれた。この事態を受け、同年8月に学校側から事情聴取を受けることになったため、森下は「不快な思いをさせたとしたら大変申し訳ない」と初めて謝罪した。その結果、校長が、毎日新聞社静岡支局長に対して謝罪する騒ぎとなった。 翌年、『週刊文春』が同校における不祥事の情報をつかみ、学校職員や野球部員らによる性的嫌がらせとともに、森下の一連の行為も報じられることになった。しかし、2007年8月時点で「大変申し訳ない」と謝罪していたにもかかわらず、2008年の同誌の取材に対して森下は「休職されたということは校長から聞いていますが、原因は思い当たらない。酒席で一緒になることはあったと思うが、手を握ったり、セクハラしたことなど一切ありません」などと嘯いていた。また、日本高等学校野球連盟参事の田名部和裕は「聞いていない」と述べ、同校からそのような報告はなかったとしている。そのうえで、田名部は報道内容について「事実じゃなければ名誉毀損じゃないですか」と指摘した。 しかし、同誌の報道内容を全国紙が紙面で取り上げるなど、大きな話題となったことから、日本高等学校野球連盟が静岡県高等学校野球連盟に対して調査を指示する事態となった。同年5月13日には、静岡県高野連の理事長、不祥事発生当時の校長、および、同年5月時の校長が呼び出され、日本高野連による事情聴取が行われた。校長らは事実関係を認め、日本高野連に対して謝罪した。その後の記者会見にて、校長は、森下の一連の行為について「セクハラととられても仕方がない」と説明し、事実関係を認めた。そのうえで、校長は「女性記者に不快な思いをさせたのは事実。大変申し訳ない」と発言し、公の場で初めて謝罪した。その結果、森下には同校より謹慎処分が下されることになった。なお、日本高野連会長である脇村春夫から「学校サイドの謹慎処分を了承した」との説明があり、同校側の処分を認めるとともに同連盟からは追加処分は行わないことが発表された。
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