大気と熱媒体との接触方法による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 17:14 UTC 版)
「冷却塔」の記事における「大気と熱媒体との接触方法による分類」の解説
開放型 開放型は、その上部より水を落とし、大気と接触させて蒸発させることで、水を冷却するものである。以下の特徴がある。冷却水そのものを直接的に蒸発させ、蒸発熱を逃がすので効率が良く、理論的には湿球温度まで低下させることが出来る。 本体の構造が簡単で故障が少ない。 大気中の粉塵・汚染物質で水が汚染され、さらに蒸発による濃縮があるため、定期的に一定量の水の入れ替え(ブローと給水)が必要である。 冷却水の中で藻類や原生動物が繁殖すると、これらに寄生する通性細胞内寄生性菌のレジオネラの繁殖環境を形成し、熱交換時に発生するエアロゾルによってレジオネラ症の感染源となることがある(在郷軍人病)。対策として、水の入れ換えや薬剤処理を行う設備とその維持管理が必要となる場合もある。 密閉型 配管回路内に熱媒体を密閉し循環させて、場合により熱交換器へ散水することにより熱交換を行うものである。以下の特徴がある。蒸発熱を利用できない分、効率は開放型に劣る。 大気中の粉塵・汚染物質による循環熱媒体の劣化が少ない。 外気温度が低い場合には、熱交換器内の水が凍結、膨張して配管の破損につながる可能性があるので、強制通水等の凍結防止措置をする必要がある。 不凍液などを利用した場合、ヒートポンプのための低温時の温熱源としての利用も可能である。
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