大型・中型自動車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 22:51 UTC 版)
これまでの旧・大型第一種免許教習用車両は、いすゞフォワード、日野レンジャー、UDコンドル、三菱ふそうファイターといった、車体長7 - 7.8mクラスのトラックで教習および検定が行われていた(中型ベースのいわゆる「増トン仕様」)が、2007年6月2日の中型自動車免許新設に伴い、それまでの大型教習車は中型教習車となり、法令により中型教習車で路上卒業検定などで他の教習生を乗せるためダブルキャブになっている積載量5トンの新中型教習トラックも新規導入され、荷台にはダミーウエイト(重り)も積載される。大型教習車はいすゞギガ、日野プロフィア、UDクオン、三菱ふそうスーパーグレートのような車体長11 - 12mクラスのトラックで前1軸・後2軸の1軸駆動のいわゆる「ワンデフ車」が使用され、中型同様にダブルキャブ車にダミーウエイトが積載される。 これまでの旧・大型第二種免許教習用車両は、いすゞエルガLTなど9mクラスの大型バスや三菱ふそうエアロミディMKなど9mクラスの中型バスにオーバーフェンダーを装着した車が教習車となっていたが、中型第二種免許新設に伴い9m車は2007年6月から中型第二種運転免許用の教習車両となった。大型第二種教習車は11mクラスの大型バスに移行、一部の自動車教習所では路線バス・観光バスの中古車を改造した車両も存在する。 バス会社によっては、社内の運転手に教習させるため、営業用の車両を一時的に教習車とするケースや、営業運転から完全に離脱させて専用教習車(この場合は白ナンバーに登録変更)とするケースもある。 自衛隊自動車訓練所の教習車両は、運転免許証を取得していない初心者でも、大型免許が取得できるよう特別の配慮を考慮した改造を施す観点から専用に製造された73式大型トラックにて教習が行われる。中型免許新設後は、従来の車両での教習は中型免許となることから特例を申請し、2007年以降は免許を取得する場合、免許の条件に大型車は自衛隊車両に限ると標記されるようになっており、車両そのものの入れ換えはされていない。 中型教習車(第一種運転免許用)の一例(車種 : 日野クルージング・レンジャー)中型免許新設以前は、このタイプが大型教習車だった 中型教習車(第一種運転免許用)の一例(車種 : 日野レンジャー)中型免許新設後に導入した車両のため、ダブルキャブタイプとなっている 中型教習車(第二種免許用)の一例(車種 : 日野ブルーリボン)大型/中型二種教習車は、改造車を除き、教習生と指導員が並んで座れるように、前扉が省略されている。 大型教習車(第二種運転免許用)の一例(車種 : いすゞエルガ)営業運転中の路線バスと間違えられないよう「教習車」や「試験中」の文字が大書されている 大型教習車(第一種運転免許用)の一例(車種 : 日野プロフィア)2007年道路交通法改正以降の大型教習車。旧特定大型貨物車ベースの車両となっている 自衛隊における教習用車両(車種 : 73式大型トラック)指導員が座る助手席側にもハンドルが装備されているのが確認できる。また車内にはハンドル切り替えスイッチと各種計器も指導員席に配置され、不測の事態時には指導員側が車両の操縦が出来るよう改良されている
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