大会の時期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 19:37 UTC 版)
「ワールド・ベースボール・クラシック」の記事における「大会の時期」の解説
大会が開催される3月はシーズン開幕前の調整途中の時期であるため、シーズン中に開催するのがいいのではないかという意見がある。日本は強化試合など大会への準備を行ったが、アメリカ代表が集合したのは大会一次ラウンドのわずか5日前であった。長いシーズンを戦う下地を作るこの時期に、所属チームを離れられないという現実がある。 また選手の怪我が懸念され、メジャーリーグ各球団の全面的な協力を得ることが難しい。さらに選手の契約上の問題もあり実際にアメリカ、ドミニカなど有力メジャーリーガーを抱える国では選手の出場辞退が相次いだ 。日本プロ野球でも出場辞退者が多数存在し、日本やチャイニーズタイペイの代表選考に影響を与えている。WBCに出場した選手の中にも、ロイ・オズワルトやブライアン・マッキャンなどのように、3月という開催時期に苦言を呈している選手もいる。 第2回大会で参加を辞退した CC・サバシアは、「非常に興味深い大会だと思うが、緊張感ある試合を行うには時期が早すぎるために参加できなかった。開催時期の問題を除けば、素晴らしい大会だと思う」と語っており、候補選手の相次ぐ辞退を防ぐには、開催時期の変更が不可欠とも言われている。しかし、アメリカの野球ファンがシーズンの中断を望んでいないことや、先述のように、アメリカではほぼ年中何らかのスポーツイベントに国民の関心が向けられていることなどにより、3月以外にこれといった開催時期は見当たらないのが現状である。バド・セリグMLBコミッショナーも、「タイミングが悪いと言われていることは理解している。(3月は)大会を開催できる本当に唯一の時期」だとしており、第3回大会もこれまでと同様に3月に開催し、MLBのシーズンを中断することや、ワールドシリーズ後の11月に開催することは考慮していないと話している。 シーズン終了後の開催案は、肉体的疲労やオフの短縮により歓迎されていない。アメリカのメディアでは、第2ラウンドまでは開幕前に済ませ、決勝ラウンドのみオールスター期間中に行おうという意見があるが、この案では予選と決勝ラウンドの間隔が開きすぎて盛り上がりに水をさしかねないという懸念がある。また、日本や韓国が決勝に進出した場合は本国でのシーズン真っ只中に渡米しなければならない。これに関しては、ESPN解説者のジェイソン・スタークが「彼らはオリンピックでも同じことをしているから問題ない」と主張している。
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