埴輪水鳥
主名称: | 埴輪水鳥 |
指定番号: | 574 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 2006.06.09(平成18.06.09) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | 大阪府城山古墳出土 |
員数: | 3箇 |
時代区分: | 古墳 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、史跡古市古墳群のうち、大阪府藤井寺市に所在する城山【しろやま】古墳(津堂【つどう】城山古墳)の内濠内に造られた、方形島状施設から出土した水鳥の埴輪である。 三箇とも円筒台の上に水鳥の姿を表している。丸味を帯びた卵形の体部と細長く直立した頸部をもち、頭部には目、鼻と断面三角形の嘴が表現されている。翼と尾羽は板状であり、足の指を表現した脚部も作られている。この水鳥はガンカモ科がモデルだといわれている。 発掘調査は史跡整備のために昭和58年に実施された。方形島状施設は下段が方形、上段が凹字形を呈する特異な形状であり、基底部は一辺17メートル、高さ1.5メートルを測る。本件のうち、大型の一号と二号は凹字形をした上段のくぼみ部分のほぼ中央に、南向きに並べて設置されていた。小型の三号は原位置が不明確ながら、出土状況からその近傍に配置されていたとみられる。ほかの遺物はほとんど出土せず、方形島状施設は埴輪水鳥だけを設置した特殊な施設だったと考えられている。 この埴輪水鳥は同種の埴輪の中では古い時期に位置づけられ、一号は大きさも最大である。写実的な表現で仕上げも丁寧である。 本件は古墳時代における優れた造形を示すとともに、大型の古墳において行われた葬送儀礼を考えるうえで学術的にきわめて重要で、欠くことのできない資料である。 |
- 埴輪水鳥のページへのリンク