埋立て架橋案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 06:06 UTC 版)
「鞆の浦埋立て架橋計画問題」の記事における「埋立て架橋案」の解説
埋立て架橋案は福山市が埋立て沈埋トンネル案や山岳トンネル案と比較検討した結果、鞆地区の活性化や生活環境の整備に最も効果が高いと評価しており、この案に基づいた計画の実現を目指している。 この案は港の西側約2ヘクタールを埋め立て道路を通すと共に公園や駐車場を設置して災害発生時の避難場所としての機能も持たせ、この埋立地と港の東側とをコンクリート橋で結ぶことになっている。事業費は港湾の整備費を含め約55億円とされている。 しかし、この計画では必然的に旧来の海岸線にある「常夜灯」や「雁木」の前に橋が立ちはだかり、また、近世の船舶修理施設であった「焚場(たでば)」(干潮時しか姿を表さない)跡の約2割が破壊されるなど、景観・文化財に影響を及ぼすことは避けられない。そのため、イコモスは「世界遺産に値する景観価値が破壊される」などとして計画の再考を要請している。これに対し福山市は埋立地の護岸を雁木構造で行うなど周囲の歴史的景観には配慮しており、町内の交通混雑解消や下水道など生活基盤の整備、観光業や漁業などの産業振興に取り組み、人口の定着を図ることが重要であるとしている。また羽田市長は橋の形状については景観と調和できるものに再考するとしている。
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