均衡選択
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/08 00:25 UTC 版)
数々の進化ゲーム理論的アプローチはプレイヤーの数が多いとき、プレイヤーらは利得支配的な均衡をプレイすることに失敗し、被利得支配、被リスク支配的な均衡に陥ってしまうことを示唆している。ある二つの進化ゲームモデルでは、リスク支配的な均衡がより起こりやすいとされた。そのうちレプリケータダイナミクスによるモデルは、個体群は利得支配的な均衡よりリスク支配的な均衡を選ぶことを予測している。もう一方の、 戦略修正ダイナミクス と 突然変異を組み込んだ最適反応動学によるモデルはリスク支配的な均衡が唯一の確率的安定均衡 であることを予測している。両モデルでは二人ゲームを要素数 N の個体群に複数回プレイさせている。そこではプレイヤーの相手は他の要素数 N−1 の個体群の中からランダムに決まる(どのプレイヤーが相手になるかの確率は無差別)。全てのプレイヤーに戦略 G またはH が与えられてゲームを開始し、相手とその戦略でもって競争する。レプリケータダイナミクスでは、個体群によるゲームは、集団の一部は過去にとった戦略の成功如何によって戦略を変更することを仮定し世代間で繰り返し行われる。 最適反応動学では、プレイヤーは次世代における期待利得を高くするために戦略をアップデートする。Kandori, Mailath & Rob (1993) と Young (1993) の研究によればプレイヤーが突然変異して戦略を変更することが可能で4、 突然変異する確率が漸近的に 0 {\displaystyle 0} に近づいていくなら、例え利得支配されていてもリスク支配均衡に到達する確率が 1 に近づいていく3。
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