園城寺尺とは? わかりやすく解説

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園城寺尺

主名称: 園城寺尺
指定番号 38
枝番 0
指定年月日 1987.06.06(昭和62.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 歴史資料
ト書
員数 2枚
時代区分 室町
年代
検索年代
解説文: 近年の調査によって発見され中世遡る二枚で、園城寺唐院伝来したのである
 園城寺は、寺伝では大友皇子発願に基づきその子多磨天武天皇十五年(六八六)に建立した伝えるが、実際奈良時代末頃には当地大友村主氏の氏寺であった考えられている。貞観元年(八五九)に円珍再興図り唐院建てて唐より将来聖教収め道場とし、平安時代中期以降天台宗寺門派本山として発展したが、唐院も主要堂舎のある中院位置し伝法潅頂道場として今日至っている。
 唐院預竹計は長さ三五・六センチで、いわゆる呉服尺長さにほぼ近い。竹製で、表面中央には×印を刻しそれより半寸ごとに目盛陰刻され、下端一部には半寸をさらに五等分した目盛薄く彫られている。ただし、それぞれの目盛の間の長さは必ずしも均等ではない。裏面には「應永一年四月十九日、預香實領納計也、宗順」の刻銘があり、さらに宗順の下には花押が墨で書かれている中世において竹計が絹・布類の計測使用されていたことからすれば、この預竹計は潅頂【かんじよう】において下される絹・布類などを測るための実用尺と認められ応永三十一年四月十九日の通覚から長秀への潅頂の際に唐院預房香実房の宗順が受領したものと考えられる
 唐院預尺も同じく竹製で、長さ三六・九センチで、いわゆる鯨尺長さにほぼ近い。表面中央には「〓」印が彫られ、半寸ごとに目盛陰刻されているが、目盛間の長さは必ずしも均一ではない。裏には「唐院預尺為後證寫之、准后【じゆごう】御初授、應永三年三月十五日」と墨書があり、満意から経意への潅頂において下される絹・布類の計測用いられた尺の写と考えられるが、前項の尺よりは約一・三センチ長い
 この二枚の尺は、中世年紀を持つ現存唯一の尺として中世量制史研究上に貴重である。



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