固定電話機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 00:41 UTC 版)
電話線に接続されている固定電話の電話機では、主に留守である事が多い一人暮らしや核家族などの住宅向け中心に普及展開した。もっとも、近年の電話機の多機能化傾向(コードレス電話やファクシミリ等)もあり、留守番電話機能自体は、ほぼ標準的な機能として電話機に装備されている。一部のメーカーからは後付けマイクロカセット(応答・メッセージ用のダブルデッキ)留守番録音機やコンポのデッキを利用した留守番電話機も発売された。 メッセージの録音メディアには、一時期コンパクトカセットを経てマイクロカセットテープ(磁気テープ・アナログ録音)が多く使われていた。しかしテープメディアは、巻き戻し・頭出しの操作が煩わしい、不要なメッセージと必要なメッセージとを選択して消去したり残したり等が難しいという理由で、1990年代後半から揮発性メモリーを利用したICを用いたものが発売された。だがこれらは、電源供給が切れると記憶内容が消えてしまう事から、完全にマイクロカセットに代わる事が無かった。このICは基本的には留守番電話の音声ガイダンスの録音に使われた。 しかし2000年代に入って、電源供給が断たれても記憶が消えない不揮発性メモリーが安価に供給されてきた事に伴い、更にマイクロカセットレコーダーの衰退もあって次第にマイクロカセットを利用した機種は減る傾向になっているものの、マイクロカセットテープが簡単に取り外し・交換可能である事から、脅迫電話や悪戯電話等の迷惑電話に対処する上での証拠提出に利用できるため、根強い需要があるのも実状である。留守番電話で録音したマイクロカセットテープはマイクロカセットレコーダーの2.4モードで再生できる。近年ようやくパナソニックやシャープからSDカードなどの外部メモリーに録音できる電話機が登場した。
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