四天流組討
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 04:04 UTC 版)
四天流組討形は3種の形で構成される。赤身より習得し、風身、空身へと修行を進める。それぞれの技は、当身・投げの「表」と極め・止めの「裏」によって構成されている。 星野龍介の代と星野九門の代とでは、形の順番が異なっている。星野龍介や星野如雲が出した組討目録によると赤身は、骨のあたり,腕捻り,肮のうけ,廻り腕,逆ぬけ,朽木倒,挫きころしの七本となっており、召捕は風身の一本目となっているが、星野九門が出した目録では朽木倒、挫きころしが風身に、召捕が赤身の最後に入っている。 また、星野九門が明治時代に出した組討目録には、赤身と風身の間に各左右ある仕合組(胸取、双手胸取、息合引、猿廻、前投、後投)が入っているものが存在している。 時代や師範によって一部の形名の表記が異なる。 日本古武道振興会『日本武道流祖傳』には赤身、風身、空身についての概要が以下のように書かれている。 赤身 赤身の形は初心者の為めに技を集めたるもとのにして、此形に習熟すれば、他の形及試合をなすも危険なく、即ち身体手足の屈伸を容易ならしむ。 風身 此の形の練習は概ね相手の急所に当り倒す動作にて、咄嗟の場合機先を制して勝利を得る業なり。 空身 大体の形は甲冑を帯せるものに対する動作にて甲冑を帯せるものに対し如何なる動作をなせば勝利を得るものかとして教へるものなり。 赤身(せきしん)6本 骨のあたり (ほねのあたり) 腕捻り (かいなひねり) 肮のうけ (ふえのうけ) 廻り腕 (まわりかいな) 逆ぬけ (さかぬけ) 召捕 (めしとり) 風身(ふうしん)9本 朽木倒 (くちきたおし) 挫きころし (くじきころし)「拉きころし」とも書かれる。 行合大ころし(ゆきあいおおころし) 行合腕 (ゆきあいかいな) 籠のこぶし (こみのこぶし) 頤詰 (おとがいづめ) 腰とまり (こしとまり) 奏者捕 (そうしゃとり) 蹴あげ (けあげ) 空身(くうしん)14本 八歩のあたり(はっぽのあたり) 甲組左右 (こうくみさゆう) 眉間かくし (まゆまかくし) 錣ひねり (しころひねり) 折首 (おりくび) ぬけ 逆落 (さかおとし)「坂落」とも書かれる。 追かけ錣 (おっかけしころ) 引腰 (ひきごし) 左右錣 (さゆうしころ) 折小手 (おりごて) 決り (きまり) 仁王身 (におうしん) 多勢割 (たぜいわり)
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