周期表に表示される情報
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 08:33 UTC 版)
周期表の各マスには、最低限元素記号と原子番号が記される。大きな周期表においては、これに加えさまざまな情報が追記されたものもある。日本ならば日本語の名称というように作成地域の言語における元素名、原子量や価電子数、さらに拡張的なものでは電子配置や利用例なども加えられることがある。 原子量について、元素の多くは同位元素を持つ。これらの原子量は一定ではないため、表記する際には慣例的に半減期が最も長い同位体を括弧つきで示す。なお、原子量には絶対質量と相対質量があり、後者は質量数12の炭素(12C)を基準「12」と置いて設定される。これには物理学会と化学学会の間で紆余曲折があり、1820年頃は酸素を基準16として設定していたが、1890年代になって天然の酸素は実は3つの同位体の混合物であることが判明した。そこで物理では厳密に16Oを基準として定めたが、化学では従来通り酸素の3つの天然同位体が混ざった状態を基準としていた。1960年になり、基準の統一についての検討がなされたが、16Oを基準に設定すると化学では原子量や分子量の数字が従来の値から0.027 %も変化してしまうので、天然の同位体の存在割合が比較的少ない12Cを新しい基準に採用することにして基準の変更による数値の変化を0.0043 %に収めた。
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