存在割合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 05:53 UTC 版)
太陽系外惑星の観測が可能となった初期の時代には観測バイアスのために高い割合でホット・ジュピターが発見されていたが、現在では木星のような低温の巨大ガス惑星(クール・ジュピター)と比べて珍しい天体だと考えられている。ケプラー宇宙望遠鏡のトランジット法による観測によれば、太陽に似た恒星(F型主系列星・G型主系列星・K型主系列星)のうち、ホット・ジュピター(公転周期10日以下・半径が地球の6~22倍)を持つ恒星は全体の0.43±0.05%に過ぎない。地上の望遠鏡を用いた視線速度法のサーベイでは、異なるチームによって0.89±0.36%(周期11日以下・50地球質量以上)や1.20±0.38%(周期10日以下・30地球質量以上)という値が報告されている。 ホット・ジュピターの存在割合は主星の性質によって大きく左右される。ホット・ジュピターの主星はF型主系列星、G型主系列星である事が多く、K型主系列星の周りでの発見例は比較的少ない。赤色矮星に関しては、極めて稀である。ホット・ジュピターの存在分布の一般化に関しては様々な観測バイアスを考慮する必要があるものの、一般的には恒星の絶対等級が大きくなる (つまり恒星が暗く、軽くなる) につれて、ホット・ジュピターの存在割合は指数関数的に減少する。またホット・ジュピターの存在と主星の金属量にも強い正の相関関係が知られている。
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