各流派と各種受身
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/03 00:58 UTC 版)
「受身 (格闘技)」の記事における「各流派と各種受身」の解説
以下には各武道や格闘技で見られる代表的な受身の方法を挙げる。 柔道 後ろ受身(後方受身) 仰向け(後方へ)の転倒に際して、後頭部を強打しないよう背を丸め首を起こし、背中が着地する瞬間もしくは一瞬前に地面を手で叩き、足を中空に強く蹴り反発力で上半身を引き起こすようにして衝撃を緩和する。 横受身(側方受身) 横向き(側方へ)に転倒する時、頭部を打たないように首を起こし、地面を手で叩きつつ体の側面から倒れる。柔道でよく見られる。 前受身(前方受身) 前方へうつ伏せに転倒する際、両もしくは片方の前腕部から掌を同時に地面に当て、衝撃を緩和する。 前回り受身(前方回転受身) 前方へうつ伏せに転倒する時、頭を保護するために顎を引いて体を丸め、前に一回転することで衝撃を緩和する。 空転受身(前方飛躍受身、飛び受身) 前回り受身をジャンプしながら行う。 サンボ 基本的には、柔道と同じである。前回り受身において、柔道と異なり、羽打ちしない方の手は真上へ伸ばし、目線はその指先(すなわち真上)を見て、さらに足は下になる足のひざを曲げ、上になる足が下の足にクロスするようにする。 合気道 後ろ回り受身(後方回転受身) 後方へ転倒する際、体を丸め、後ろ受身をした後、そのまま後方へ回転する。その回転の際は、頭を打たないよう、首を左右どちらかにやや傾け、肩と頭の間で回転する。 柔道の受身とやや異なる。柔道の前回り受身が、前の手をやや手前に引き、転がる際もその手にあまり体重がかかるタイミングがないようにするのに対し、合気道では大きめに真正面に出し、転がる際その手で体重を支えるタイミングがある。また、羽打ちを基本的に行わず、勢いでそのまま前に起き上がることを重視する。さらに、足においては、サンボ同様にクロスし、立ち上がった際は足が一直線になるような位置におく。これらの違いは、主に前回り受身をする技の違いから発生している。合気道では、正面に対し、一直線上に足を置くため、“真後ろ”が両足のある延長線上となる。そのため後ろ受身は、柔道の横受身に近い。合気道の流派によっては、後ろ受身の際、前の足を一歩下げ、足の甲側を付き、そのまま体重を支えしゃがみこむことで衝撃を緩和する。
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