各消防署の「加入番号」への火災報知時代
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「119番」の記事における「各消防署の「加入番号」への火災報知時代」の解説
1906年(明治39年)4月17日、警視庁消防署を「消防本部」、消防分署を「消防署」と改称した。市内の各警察署には1899年(明治32年)より加入電話が置かれ始めたが、消防署は消防本部との警察電話だけだった。 東京郵便局編 『東京電話番号簿』にはじめて消防署が登場するのは「明治四十一年七月改」版である。1908年(明治41年)当時の各消防署の所在地と加入電話番号を下表に示す。 部署名所在地加入電話番号消防本部 麹町区八重洲町2-4 警視庁構内 本局1430番 第一消防署 日本橋区坂本町40番地 浪花4110番 第二消防署 芝区愛宕町3丁目6番地 新橋3730番 第三消防署 麹町区麹町10丁目11番地 番町652番 第四消防署 本郷区本富士町3番地 下谷2701番 第五消防署 浅草区浅草猿屋町17番地 下谷2790番 第六消防署 深川区八女川町40番地 浪花4070番 1908年から翌1909年(明治42年)に掛けて、室田景辰消防本部長の発案で、各消防署の電話番号を印刷した7-8寸(約23cm)角のチラシを市内電話加入者に数万枚配布し、早期の出火報知を期待したのに大失敗に終った。その試みでは火災のたびに出火場所の問い合わせばかりが一時に集中した。電話局の交換台では交換業務がパニックになり、また消防署では問い合わせへの対応に手をとられるばかりか、消防署の電話が話中のままとなり、本来期待していた出火情報の提供を受けられない状態に陥った。電話による火災報知の仕組み作りはここで一旦足踏みとなってしまった。
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