反対論者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 00:13 UTC 版)
「セカンドチャンス (キリスト教)」の記事における「反対論者」の解説
セカンドチャンス論に対しては反対論も根強い。ウィリアム・ウッド、山岸登、尾形守、富井健、尾山令仁、中川健一、安黒 務その他が反対論を唱えており、キリスト教界で論議となっている。 反対派の多くは、「もしセカンドチャンスがあるなら、多くの人は『死後に回心すればよい』と思ってしまうだろう」という点や、「セカンドチャンスが実際にはなかった場合、そうやって回心を延ばした人を地獄に追いやることになる」と言う点などを懸念して反対している。 ウィリアム・ウッド牧師(真理のみことば伝道協会)は著書『「セカンドチャンス」は本当にあるのか―未信者の死後の救いをめぐって』において、「『セカンドチャンス』を示す証拠聖句とされるものは、一つの例外もなく、死後の救いを主題とする文脈の中に置かれていないのです」「重要な教理であるなら、主がそれ専用の文脈を用意し、誤解する余地もないほど、はっきりとその真理を示してくださったはずではないでしょうか」と述べている。また、セカンドチャンスによって懸念されることとして以下の点を挙げ、セカンドチャンスが危険な教理であると述べている。 聖書から逸脱した教理の蔓延:聖書の主題や文脈を考慮しない教えが蔓延していく。 福音宣教に対する悪影響:伝道への熱意を失う。 救われるべき魂の滅び:信じる決心を後回しにする。 反対派はまた、ペテロの第一の手紙3:18-4:6を、イエスの「よみ」での福音宣教とは解釈しない。①「イエスは地獄へ行って断罪の言葉をそこで伝えた」、あるいは②「これはイエスの十字架の死後の話ではなく、大洪水前のノアの宣教の中に霊的にイエスがいて、当時の生きている人に語ったものだ」, ③「ここでいう死者は、死んでから福音を聞いたのではなく、生きている時に福音を聞いた人々である」等と解釈して、セカンドチャンスを否定する。『現代訳聖書』(尾山令二訳)のペテロの手紙の部分は、②の解釈に基づいて訳されたものである。このような解釈が正しいか否かについては議論がある。
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