危険犬種(特定犬)としての扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 01:58 UTC 版)
「紀州犬」の記事における「危険犬種(特定犬)としての扱い」の解説
一部自治体では、紀州犬を人に危害を加える恐れがある犬種として「特定犬」に指定している。 紀州犬以外に特定犬として指定されている犬種として、土佐闘犬、秋田犬、ジャーマン・シェパード、ドーベルマン、グレートデーン、セント・バーナード、アメリカン・スタッフォードシャー・テリア(アメリカン・ピット・ブル・テリア)がある。 イギリスやフランス、ドイツなど諸外国では土佐闘犬などの闘犬を「危険犬種」としてペット飼育の規制対象に指定しており、飼育が可能な場合であっても、口輪の装着など厳重な管理が義務付けられている場合がある。しかし日本においては、飼主のずさんな管理が原因の特定犬種による咬傷事故が絶えないにも関わらず、法的な飼育規制はされていない。 2015年9月14日、千葉県松戸市の路上で女性が紀州犬(7歳雄、体長1m20cm余、体重21kg)に噛まれる事故があった。前日に10代の男性が噛まれたことで脱走が判明しており、犬を捜索していた松戸署署員3名と飼い主で取り押さえようとしたが飼い主にも噛みついたため、松戸署員が飼い主に許可を取って拳銃を発砲し射殺した。発砲は13発にも及んでおり全国から非難が殺到したが、松戸署は「麻酔銃は猟友会などしか持っておらず、警察の通常装備にはない。緊急時の対応として、拳銃の使用は適切だった」としている。犬用のおりや網も手配していたが間に合わなかったという。事故後のマスコミ取材で、この犬は劣悪な飼育環境・管理のもとで飼育されていたことが分かった。近所の住民によると、5年前に脱走して人や小型犬に噛みついて以来は狭いベランダで飼われており、散歩に連れていかれるのを見たこともなく、片づけられていない糞尿の異臭がしていたという。その後、11月に松戸署は過失傷害などの罪で飼い主を松戸区検に書類送検しているが、2016年2月12日に松戸区検は不起訴処分としている。理由は明らかにされていない。
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