医師による面接指導等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 08:06 UTC 版)
「労働安全衛生法による健康診断#面接指導」も参照 事業者は、月80時間超の時間外労働により疲労の蓄積が認められる労働者(算定期日前1月以内に面接指導を受けた労働者その他面接指導の必要がないと医師が認めた者を除く)に対し、当該労働者の申出により、医師による面接指導を行わなければならない(労働安全衛生法第66条の8)。事業者は面接指導が行われた後、遅滞なく(おおむね1月以内。緊急に就業上の措置を講ずべき必要がある場合には可能な限り速やかに)当該医師から意見を聴かなければならない。事業者は、医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講ずるほか、当該医師の意見の衛生委員会若しくは安全衛生委員会又は労働時間等設定改善委員会への報告その他の適切な措置を講じなければならない。 労働災害の認定にあたってはその基準が時間外労働の時間数で例示されていて、過労死を引き起こす脳・心臓疾患の場合、発症前1か月に100時間を超える時間外労働、あるいは直近の2〜6か月間の平均で80時間を超える時間外労働をしている場合には、その業務と発症の関連性が強いと判断され、労働基準監督署が業務災害を認定する可能性が高くなる(平成22年5月7日基発0507第3号)。うつ病などの精神障害の場合、発症前2か月間につき120時間以上、あるいは発症前3か月間に月100時間以上の時間外労働がある場合、強い心理的負荷(ストレス)があったと判断され、やはり労働基準監督署が業務災害を認定する可能性が高くなる(平成23年12月26日基発1226第1号)。
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